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2020-01-29 18:00

社会

ロヒンギャ女性2人が砲撃により死亡 ICJの命令からわずか2日後に発生

ロヒンギャ
村の家屋に砲弾が直撃
ミャンマー国軍と反政府勢力であるアラカン軍(AA)の戦闘が続く同国ラカイン州ブティダウン(Buthidaung)郡区で25日午前2時頃、イスラム系少数民族ロヒンギャが暮らす村の家屋を砲弾が直撃。女性2人が死亡し、7人が負傷した。

死亡した女性は1人が18歳で、もう1人が25歳の母親だ。同郡区のHla Shwe副郡区長によると、1人はその場で死亡が確認され、もう1人は病院へ搬送する途中で死亡したという。

同副郡区長は、
「彼らは眠っている間に村に砲弾が落ちたといっている。私は、どちらのサイドが責任を負うべきかわからない。しかし、村人たちは国軍551大隊が3発の砲弾を発射し、その内の1発が村に落ちたといっていた」(The Irrawaddyより)
と状況を説明している。

国軍・AAともに相手を非難
ミャンマー国軍西部司令官のWin Zaw Oo大佐は、AAが25日の午前1時頃に国軍と国境警備隊に攻撃をした際に撃ち合いがあったことを明かし、その理由をAAが橋を爆破するという内部情報を得たからだと説明。

また、村に落ちた砲弾は方向的に国軍によるものではないと責任を否定し、橋を爆破しようとしたAAを非難した。

一方、AA情報担当官であるKhaing Thukha氏は、AAが民間人を標的にする理由がないことを明言。また、国軍が戦争犯罪に及ぶたびに、その犯罪を隠滅していることに言及した。

さらに、
「国軍はラカイン州の誰かを殺すという意図を持って無差別に撃っている。村人に聞けば、どの部隊が村の近くにいたかを知っている」(The Irrawaddyより)
とつけ加えた。

ICJの命令を受け入れていないということか
この事件は、国際司法裁判所(ICJ)がミャンマー政府に対して、ロヒンギャをジェノサイド(大量虐殺)から保護するよう命令したわずか2日後に発生している。

ラカイン州地方政府の高官は、
「この事件はICJの命令を受け入れていないという国軍からのメッセージだ」(The Irrawaddyより)
と見解を示した。

ミャンマー政府は国軍をコントロールすることができるのか、今後の政府の動きに注目が集まる。

(画像はAnadolu Agencyより)


外部リンク

Rohingya Women Killed by Artillery Shell in Myanmar’s Rakhine
https://www.irrawaddy.com/

Artillery shells kill 2 Rohingya women in Myanmar
https://www.aa.com.tr/

2 die after Myanmar troops shell Rohingya village
https://www.telegraphindia.com/

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