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2021-12-09 14:00

経済

キリン、ミャンマー国軍系企業との合弁解消で国際仲裁を提起

キリン
MEHLに圧力をかけるのが目的か
日本の大手飲料メーカであるキリンは12月6日、国軍系企業のコングロマリットであるミャンマー・エコノミック・ホールディングス・リミテッド(MEHL)との合弁事業の解消をめぐって、シンガポール国際仲裁センター(SIAC)に仲裁を申請したという。

2月にミャンマーで起きた軍事クーデター後、キリンは国軍の行動に深い懸念を表明し、MEHLとの提携解消を表明している。

一方、MEHLは11月、キリンとの合弁会社「ミャンマー・ブルワリー(Myanmar Brewery)」の清算をヤンゴンの地方裁判所に申し立てたことを国営新聞で発表した。

キリンが今回SIACに仲裁を提起したのは、軍事支援を受けた地元のビジネスパートナーであるMEHLに圧力をかけるのが目的だという。

精算措置は不当であり、合弁契約・法律に違反
キリンは声明で、
「提携を解消するためにMEHLとの交渉を繰り返し試みたが、コングロマリットは非協力的で事実上その提案を拒否した」(The Irrawaddyより)
と述べている。

さらに、MEHLが11月に合弁会社の精算を申し立てたことに言及し、
「精算措置は“不当”であり、合弁契約に違反し、法律にも違反しているため、シンガポールの子会社は先週、MEHLに“請願の手続きを一時停止する”よう命じる暫定的差し止め命令を国の高等裁判所から取得した」(The Irrawaddyより)
とつけ加えた。

今回の仲裁提起に関しては、提携解消に対するキリンの確固たるコミットメントに沿って、プロセスが公正かつ公平であることを保証するために決定したという。

なお、ミャンマーでは軍事クーデター以降、国軍に抵抗する国民が、キリン一番を含むミャンマー・ブルワリーの製品を拒否している。

(画像はThe Irrawaddyより)


外部リンク

Japan’s Kirin Seeks Arbitration in Singapore to End Venture With Myanmar Military
https://www.irrawaddy.com/

Kirin seeks arbitration to end venture with Myanmar military
https://asia.nikkei.com/

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