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2020-11-11 00:00

学術

国立科学博物館、ミャンマー生物多様性研究施設建設に協力

国立科学博物館
研究センターの設計の提案と監修、現地人材の育成
国立科学博物館は、国際協力機構(JICA)がミャンマーで展開する事業「持続可能な自然資源管理能力向上支援プロジェクト」において進めている生物多様性研究センター(標本館)の建設に関して、設計などの業務を担当していることを報告した。

国立科学博物館は、研究センターの設計の提案と監修を行い、標本館完成後には標本収蔵を共同で行う。標本館は2021年に完成予定で、その後、標本作製・収蔵・管理体制の技術の現地移転を開始し、現地で適切な標本管理ができる人材の育成を推進する。

また、標本館を拠点に標本採集数が少ない地域で順次調査を行い、分類学的検討を様々な手法を用いて実施し、生物相の解明に貢献する。さらに、収集した標本データの登録を進め、「ミャンマー自然史データベース」を構築し、世界に広く発信していく予定である。

生物多様性保全のための自然資源管理能力向上
ミャンマーはアジア生物相の全体像を理解する上で重要な位置にあるが、イギリス領から独立後、政情により種の多様性の解明だけではなく、自然科学の人材資源にも半世紀近いブランクが生じている。そのため、周辺諸国で蓄積された自然史の知見がミャンマーにおける情報の欠落が原因で完結できない事例も多くみられる。

こうした状況の中で、JICAの「持続可能な自然資源管理能力向上支援プロジェクト」では、生物多様性保全の前提となる種の把握および保管を行うことを目指し、首都ネピドーおよびシャン州タウンジー郡において、森林管理能力の向上、インレー湖統合流域管理の強化、生物多様性保全にかかる科学的基盤の整備を行う。

また、国立科学博物館では、これまで植物、菌類、藻類、地衣類、哺乳類、鳥類、昆虫類・クモ類、甲殻類、海生動物などの生物合同調査をミャンマー森林研究所と行い、複数の分類群で多数の新種・新産種を明らかにし、日本との関連性も明らかにしてきた。

こうした支援活動の一環として、今回の協力作業が行われるものである。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国立科学博物館 プレスリリース(PR Times)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000160.000047048.html

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