2022-12-18 17:00
社会
ジャーナリストの逮捕、ミャンマーはイラン・中国に次ぐワースト3

逮捕人数は昨年の40%増
ジャーナリストの権利を守るジャーナリスト保護委員会(Committee to Protect Journalists:CPJ)によると、ミャンマーで逮捕・投獄されたジャーナリストの数がイラン・中国に次いで世界で3番目に多いという。これはCPJの年次刑務所国勢調査で発表され、12月1日時点で少なくとも42人のジャーナリストがミャンマーで逮捕・投獄され、昨年の同時期と比べると40%増加している。
CPJによると、多くの報道機関が拘禁されたスタッフやフリーランサーを特定することに消極的であるため、実際の逮捕人数はもっと多い可能性があるという。
なぜなら、軍事政権に禁止されたメディアで秘密裏に働いているジャーナリストや、クーデター後に報道機関での仕事をやめたと主張しながら報道を続けたジャーナリストに対して、しばしば厳しい判決が下されるからである。
釈放はメディア間の分裂が狙いか
ミャンマーでは2021年2月に起きた軍事クーデター以降、ジャーナリストが軍事政権の標的となっており、「扇動」や「虚偽のニュース」だけでなく、軍事政権が「テロリスト」とみなした反軍事武装抵抗グループなどへ連絡しただけでテロやその他の反国家罪で厳しい判決を受けている。一方、同政権は広範な囚人恩赦の一環として、服役中のジャーナリストを定期的に釈放。11月17日の釈放では、暴動、移民、その他の罪で10年の懲役刑に服していた日本のドキュメンタリー映画製作者の久保田徹氏を含む8人のジャーナリストが釈放された。
CPJによると、特定の報道機関のジャーナリストは寛大に扱われ、他のジャーナリストは厳しい刑務所で全刑に服することを余儀なくされるのは、軍事政権が常に収容しているジャーナリストの数を曖昧にし、独立したメディア間の分裂を引き起こすことを戦略的に狙っているように見えるという。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
CPJ
https://cpj.org/
CPJのプレスリリース
https://cpj.org/new/
CPJの年次刑務所国勢調査の詳細
https://cpj.org/reports/global-record/
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