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2022-12-16 18:00

社会

国境なき医師団とアムネスティ、海上で漂流のロヒンギャ難民の下船を要請

ロヒンギャ
数人が船上で死亡か
国境なき医師団(MSF)オーストラリアは12月12日、マレーシア政府に対し、同国近海で漂流しているボートから、地域の人道危機の影響を受け、安全を求めて逃れてきたロヒンギャ難民の安全な下船を緊急に許可するよう要請した。

マレーシア近海で数日間立ち往生しているボートには、約50人の女性と30人の子どもを含む160人から180人のロヒンギャが乗船している。

MSFによると、食料と水が不足しているために船上で死亡した人が数人いるため、救命医療の提供が必要になる可能性が非常に高いという。

MSFはまた、地域の政府に対し、ロヒンギャとの連帯を示し、ロヒンギャが命を危険にさらして別の場所で保護を求める必要がないように、難民危機に対処するための取り組みを強化するよう要請した。

MSFは、
「ミャンマーの危機に対する行動を求めるマレーシアへの呼びかけは建設的であり、非常に必要とされている。私たちはMSFとしてミャンマーに滞在し、今もラカイン州でロヒンギャへの迫害が続いているのを目の当たりにしている。これが危機の根本原因であり、解決されるまで人々はマレーシアおよびその地域の他の国で保護を求めることができるはずだ。MSFは、安全な下船と医療を受けられるようマレーシア政府を支援する用意がある」(プレスリリースより)
と述べている。

人権団体もマレーシア政府に救助を要請
この件に関しては、国連との協議資格を有する国際人権NGOであるアムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)や国際レベルで難民の権利を促進するAsia Pacific Refugee Rights Networkなどもマレーシア政府に対して緊急な救助を求めている。

イスラム系少数民族のロヒンギャは迫害を逃れるために、海が穏やかな11月から4月にかけて、マレーシア、タイ、インドネシアなどの国に毎年漂着している。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2022年にミャンマーとバングラデシュから海路で危険な旅をするロヒンギャの人々が6倍に増加し、119人が死亡または行方不明になったという。

(画像はアムネスティのプレスリリースより)
(C)AFP via Getty Images


外部リンク

国境なき医師団オーストラリアのプレスリリース
https://msf.org.au/

アムネスティ・インターナショナルのプレスリリース
https://www.amnesty.org/

Asia Pacific Refugee Rights Network
https://aprrn.org/

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