2019-08-28 05:00
社会
ラカイン州に住んでいたロヒンギャ族 未だ排斥を巡る根本的な解決に至らず

移動と就業が制限され人道援助に頼る生活が長く続く
国境なき医師団(以下、MSF)が、ラカイン州に住んでいたロヒンギャ族の排斥から2年が経過した今も、問題の根本的な解決に至っておらず、多くの難民が苦境に立たされていると、8月23日に発表した。MSFによれば2017年8月以降、91万人以上ものロヒンギャ族の難民がコックスバザールで暮らしているが、未だに移動と就業が制限されている上、人道援助に頼る生活が長く続いているとしている。劣悪な生活環境であることから、水が起因の病気などにより2017年8月から2019年6月までに診療件数は130万件にも上っている。
ミャンマーでロヒンギャ族は無国籍扱い 法的地位が必要
1982年からミャンマーでは国籍法が施行され、ロヒンギャ族は実質的に無国籍扱いになった。これにより、行政へのアクセスや医療を受ける権利など、様々な権利が剥奪されることとなった。バングラデシュだけでなく、マレーシアに逃れたロヒンギャ族も、そこでは法的地位が保障されておらず、合法的に働くこともままならない状況だ。
MSFのミャンマーとマレーシアのオペレーション・マネージャーであるブノワ・ド・グリズド・グリズ氏は、
「国際社会がミャンマーとの外交努力に力を入れて、全てを奪われたロヒンギャの人たちの幅広い法的地位を勝ち取らねばなりません。ロヒンギャの未来はそこにかかっています。」(プレスリリースより引用)
と話している。(画像はプレスリリースより)
@Dalila Mahdawi/MSF
外部リンク
MSF プレスリリース
https://www.msf.or.jp/
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