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2020-07-31 03:00

学術

シロアリで移動する新種のコガネムシ

虫
新種のコガネムシ
2020年7月.29日、九州大学は新種のコガネムシの発見を報告した。

ミャンマーでメクラシロアリコガネ属のコガネムシが見つかったのは、初めてである。

今回の発見は、九州大学と国立科学博物館、ミャンマー森林研究所の共同研究プロジェクトによるものだ。発見された新種には、小さな羽毛状の毛束があり、イカロスメクラシロアリコガネTermitotrox icarusと名付けられた。

シロアリに運んでもらって移動
「イカロス」とは、翼で空を飛んだ、ギリシャ神話の登場人物である。後翅が退化している為、飛ぶことができないが、自力歩行以外に、シロアリに運んでもらって移動する。この新種のコガネムシはシロアリの巣内に生息、「運搬共生」している。

シロアリには卵や幼虫を運ぶ習性がある。コガネムシが卵や幼虫のふりをして、シロアリを騙すことにより、運搬共生が可能になっていると考えられている。運搬共生のような行動の報告例は少なく、メクラシロアリコガネ属では初のケースである。

シロアリの巣内には、シロアリと共生する昆虫がいる。しかし、特殊な環境である為、シロアリの巣に対する、十分な調査が行われていなかった。

(画像は九州大学のホームページより)


外部リンク

九州大学
https://www.kyushu-u.ac.jp/

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