2018-11-29 21:00
社会
JICA、口蹄疫対策の技術協力プロジェクトに関する討議議事録に署名
口蹄疫防疫システムを強化
国際協力機構(JICA)は11月26日、23日にネピドーにおいてミャンマー連邦共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「口蹄疫対策のための組織能力強化プロジェクト」に関する討議議事録に署名したことを発表した。この案件は、ヤンゴンにて製造される口蹄疫ワクチンの生産強化と、適正かつ正確な口蹄疫診断および疫学調査の実施を支援することにより、口蹄疫防疫システムの強化を目指すものである。
案件の実施予定期間は、2019年5月から2024年4月までで、実施する機関は、ミャンマー農業畜産灌漑省の畜産獣医局である。
事業内容は、ヤンゴンの国立口蹄疫センター、マンダレー獣医診断センター、マンダレー州およびその周辺地域のタウンシップを対象地域として、無償資金協力「口蹄疫対策改善計画」と連携し、口蹄疫ワクチンの製造、口蹄疫診断と疫学調査の実施を通じ、対象地域における口蹄疫防疫システムの強化を図るものとなっている。
家畜輸出機会を失い多大な悪影響
口蹄疫対策改善計画は、2016年6月に契約が締結された無償資金協力で、供与額は14億1,700万円である。口蹄疫は、家畜の国境を越えた移動に伴い連鎖的に感染拡大を招くことから国際的にも最も恐れられている家畜伝染病のひとつで、ミャンマーでは、口蹄疫が数年おきに大流行している。
感染牛は長期間役畜として使用できないため、農業生産性への悪影響を与えるばかりか、牛および畜産物の輸入制限に直面し、家畜輸出機会を失ってしまうという大きな問題となっている。
この協力は、ヤンゴン市の国立口蹄疫研究所において老朽化した口蹄疫診断・ワクチン製造に係る施設および機材を整備するもので、これにより、同研究所の口蹄疫防疫対策能力の強化を図り、ミャンマーにおける農畜産物の生産の安定化に寄与するものである。
(画像はJICAホームページより)
外部リンク
国際協力機構(JICA)ニュースリリース
https://www.jica.go.jp/press/2018/20181126_01.html
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