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2016-11-21 20:00

社会

アナン元国連事務総長がミャンマーで続く暴動に「深刻な懸念」を表明

コフィ・アナン
法の支配を遵守した行動を
ミャンマー政府が協力を要請し、同国のラカイン州政府諮問委員会の委員長を務めている元国連事務総長のコフィ・アナン(Kofi Anna)氏は、ラカイン州マウンドー周辺で続く暴動に「深刻な懸念」を表明した。

同州では10月9日に武装集団が国境検問所を襲撃して9名の警察官が死亡してから1ヶ月以上も暴動が続いており、これまでに少なくても69名の武装集団メンバーと17名の治安部隊員が死亡している。

国営メディアのグローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマーは、死亡者数を毎日発表しているが、その数字が紛争の激化を示しているという。

アナン委員長は声明で、
「国家を不安定な状態に突き動かし、新たな転覆を引き起こしているラカイン州北部での最近の暴力に深い懸念を表明する。全てのコミュニティが暴力を放棄し、治安当局は法の支配を遵守した行動を促す必要がある」(FRONTIER MYANMAR)
と述べている。

ラカイン州政府諮問委員会は今年8月に、ミャンマーの事実上のリーダーであるアウンサンスーチー氏により設立され、同州が直面している複雑な問題を解決するための対策を講じている。

ラカイン州の現状
ラカイン州で暮らすイスラム教少数民族ロヒンギャは、バングラデシュからの不法移民とみなされ、ミャンマーで市民権を拒否されている。

彼らは10月9日に襲撃が起こるずっと以前から、移動や医療などに関して厳しい制限を受けており、定期的な医療・食糧援助に依存した生活を続けていた。

しかし、10月9日以降、人道支援機関による定期的な援助は国軍により制限されている。国連人道問題調整事務所(UN OCHA)などが制限の解除を要請しているが、現在のところ制限は解除されていない。

マウンドーでは10月9日以降、夜間外出禁止令が出されているが、こちらも未だ解除されていない状態だ。


外部リンク

Former UN chief 'deeply concerned' over Myanmar violence
http://frontiermyanmar.net/

Kofi Annan expresses deep concern over recent violence in Myanmar
http://news.xinhuanet.com/

Former UN chief 'deeply concerned' as Myanmar violence toll jumps
http://www.gmanetwork.com/

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