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2016-11-21 23:00

社会

中国との国境にあるミャンマーの町で戦闘が勃発、民間人2名が死亡

民族紛争
国境を接する中国に流れ弾
中国南西部の雲南省と国境を接するミャンマー北部シャン州にあるミューズ(Muse)の町で11月20日早朝、ミャンマー国軍と民族反乱勢力との間で戦闘が起こり、ミャンマーの民間人2名が死亡。また、数十名の負傷者が出てたという。

戦闘に関与したとみられる民族反乱勢力は、カチン独立陸軍(KIA:Kachin Independence Army)とタアン民族解放軍(TNLA :Ta’ang National Liberation Army)で、ミューズ周辺は3時間にわたり火災に包まれた。

また、国境を接する中国雲南省の村落では、ミャンマー側からの銃弾が屋根の上のソーラー温水器のタンクを突き抜けたという。

ミャンマーの住民は国境を超えて中国に逃げ込み、負傷者も中国の病院に搬送されている。

払拭できない政府に対する不信
今回戦闘があった地域は長年、民族反乱勢力に苦しめられた不安定な地域だ。17年間の停戦が崩壊した2011年には、KIAと国軍による戦闘で約10万人が近隣のエリアへ逃げ込んでいる。

アウンサンスーチー率いる新政権は、少数派の民族反乱勢力との全国停戦合意に向けて和平会議を開くなどの取り組みをしているが、カチン州とシャン州で続く複雑な紛争の集結には数年かかると予想されている。

今年9月にはカレン州南部で国軍と反乱勢力との間で新たな衝突が発生。また、ラカイン州西部の北半分は、先月に国境付近で起きた襲撃事件後、軍事的な拘束を受けている状態だ。

また、ラカイン州で続く戦闘では、3万人以上が移住を余儀なくされ、少なくても70人が死亡した。

ミャンマー国軍は権利侵害の歴史が長いこともあり、少数派民族の間には政府に対する深い不信があるという。

ミャンマーに平和が訪れるのは、いつになるのだろう。


外部リンク

2 dead in fighting in Myanmar town on China border
http://www.nationmultimedia.com/

Stray bombs fall on Chinese villages as fighting breaks out in Myanmar border towns
http://www.scmp.com/news/

Stray bullets fall in China after Myanmar clashes
http://english.cri.cn/

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