2017-09-03 19:00
学術
希少な鳥「オオヅル」、エーヤワディー三角州で生息を確認

かつては37の群れが生息
絶滅の危機にひんしたツルを保護するために、ミャンマーのマウビン大学(Maubin University)森林学部に協力している野生生物保護協会(Wildlife Conservation Society :WCS)の鳥類学者は、エーヤワディー三角州(Ayeyawady delta)の湿地で、ほぼ絶滅したと考えられている「オオヅル」の生息を確認した。「オオヅル」の群れが確認されたのは、エーヤワディー三角州があるマウビン、パンタノウ(Pantanaw)、Eainme、Wakemaの各郡区だという。
WCSの鳥類学者である Thet Zaw Naing氏は、
「我々は今年、地元の農民の力を借りて、大きな「オオヅル」の群れを発見した。絶滅の危機にひんした鳥類を保護するために、特にエーヤワディー三角州で活動を行う必要がある」(プレスリリースより)
と述べている。エーヤワディー三角州には、かつて37の「オオヅル」の群れが記録されていたという。
わずかな環境の変化で絶滅危惧種に
「オオヅル」はミャンマーに限らず、世界中で減少している種だ。国際自然保護連合(IUCN)が作成した絶滅の恐れが危惧される野生生物のリスト「レッドリスト」でも、「危急種(ききゅうしゅ)」に分類されている。
IUCNでは、危急種を「野生絶滅の高い危険性がある種」と定義しており、環境の悪化などのわずかな変化で容易に絶滅危惧種に分類される可能性があるという。
現在、ミャンマーでは、わずか500羽の「オオヅル」が確認されている。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
ミャンマー情報省のプレスリリース
http://www.moi.gov.mm/moi:eng/
野生生物保護協会
https://www.wcs.org/
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