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2017-11-03 05:00

社会

カナダ政府、「ロヒンギャ危機」の救済基金を設立

カナダ
国民に寄付を呼びかけ
カナダ連邦の国際開発大臣兼仏語圏諸国連合担当大臣(Minister of International Development and La Francophonie)のマリークロード・ビボー(Marie-Claude Bibeau)氏は10月31日、カナダの慈善団体や個人が8月25日から11月28日の間に寄付した金額と同額の救済基金を、ミャンマーの「ロヒンギャ」を救うために設立することを明らかにした。

カナダ政府は、すでにミャンマーとバングラデシュに人道支援として2,500万ドルを拠出し、「ロヒンギャ危機」に迅速に対応しているが、救済基金の設立を通して、国民や市民団体等の対応を援助していくという。

ビボー氏は、
「バングラデシュは現在、ミャンマーでの民族浄化を逃れた60万人ものロヒンギャやその他の少数民族を抱える世界最大の難民キャンプを有している。全てのカナダ人が、それぞれに選んだ組織を通して寄付することを奨励する。あなたの寄付は人命を救い、彼らが家に帰るまで尊厳をもって扱われることを可能にするだろう」(プレスリリースより)
と述べ、国民に寄付を呼びかけている。

最も脆弱な人々へのサービスを優先
ミャンマーでは8月25日のテロ攻撃以降、イスラム系少数民族「ロヒンギャ」に対する暴力が続いているといわれており、60万人ものロヒンギャがバングラデシュへ逃避。その約70%が女性と子どもだ。

この絶望的な状況は、国際的な行動が必要とされるほどの人道危機を引き起こしている。

避難民キャンプでは、食糧、水、衛生サービス、保健医療、避難スペースなどの基本的な物品が緊急に必要だという。

カナダ政府は経験豊かなパートナーを通じて、性別に配慮した人道支援を行い、妊婦や看護師、シングルマザーなどを含む最も脆弱な人々へのサービスを優先させることでニーズに対応していく。

カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は10月23日、ミャンマーの特使としてボブ・レイ(Bob Rae)氏を指名。ミャンマーの人道と安全保障の危機を解決し、脆弱な人々に影響を及ぼす状況への対処を強化している。

(画像はカナダ政府HPより)


外部リンク

カナダ政府のプレスリリース
https://www.canada.ca/en/news/

カナダ政府HP
https://www.canada.ca/en.html

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