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2014-07-10 13:00

社会

【ロヒンギャの悲劇】4時間しか生きられなかった赤ちゃん

ロヒンギャ
悲しい出会い
ミャンマー西部にあるロヒンギャの避難民キャンプで、20歳の若き母親Shamshu Nahadさんは彼女の第二子となる美しい女の赤ちゃんを出産した。

その4時間後、赤ちゃんは白い布に包まれ、父親が掘った小さな墓へ埋葬。産後母親のNahadさんは体調が優れず動くことができなかったため、たった4時間しか生きられなかった我が子に「さようなら」を言うこともできず、悲しみに打ちひしがれていた。

数千人におよぶロヒンギャの避難民キャンプでは、今、このように医療を受けられずに苦しんだり命を落としたりしている人々が多くいることであろう。

(画像はHuman Rights Obserbersより)

大変な思いをするのは弱者
3年前に軍事政権から民主主義へ移行し始めて以来、6000万の仏教徒による宗教抗争が頻発。ほとんどの犠牲者は、国内法によって市民権を拒否されているイスラム教徒のロヒンギャで、14万人とも15万人ともいわれている。

今年2月にミャンマー政府が国境なき医師団の活動を停止して以降、ロヒンギャは一切の医療行為を受けられなくなった。また、その1ヵ月後の今年3月、NGOや国連事務所に対する攻撃があり、職員や他の援助関係者が避難せざる負えない状況となり、さらにロヒンギャへの支援が不十分に。

そんな状況の中で起きた赤ちゃんの死。医師がいれば、支援関係者がいれば、赤ちゃんは命を落とさずにすんだかもしれない。どうして何の罪もない赤ちゃんや若い夫婦が犠牲にならなければならないのだろうか。

この赤ちゃんの死と若い夫婦の悲しみを無駄にすることなく、早く平和な日々が訪れることを祈りたい。


外部リンク

4 Hours of Life: Tragedy of Baby Born in Myanmar Camp
http://www.nbcnews.com/news/world/4-hours-life

Baby born in Myanmar camp a brief chapter in painful story
https://hromedia.com/2014/07/08/baby-born-in-myanmar-camp

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