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2022-02-26 09:00

政治

ロヒンギャ迫害裁判、ガンビアがミャンマー政権の異議に反論:ICJ

ICJ
提訴取り下げを要求するミャンマー軍事政権
オランダ・ハーグの国際司法裁判所(International Court of Justice:ICJ)で2月21日よりイスラム系少数民族であるロヒンギャ迫害をめぐる審理が再開され、ミャンマー軍事政権が派遣した代表はガンビアによる提訴に異議を唱えた。

ミャンマー軍事政権は、ガンビアが他者の代理人として行動しており、訴訟を起こす法的立場にないと主張。第二次世界大戦後に国家間の紛争を支配するために設立されたICJに提訴したとしてガンビアを攻撃し、提訴を取り下げるよう要求した。

ガンビアは2019年11月、57ヵ国で構成されるイスラム協力機構(Organisation of Islamic Cooperation:OIC)を代表して、ロヒンギャ迫害に関する問題でミャンマー政府をICJに提訴している。

ミャンマーでは2017年にロヒンギャが国軍により大量虐殺などの弾圧を受け、数十万人のロヒンギャは隣国のバングラデシュに逃避を強いられた。国内の避難所で暮らすロヒンギャもいるが、どちらも未だに過酷な環境で暮らしているという。

ミャンマーの試みをはねつけるガンビア
ガンビアはミャンマー軍事政権の提訴取り下げ要求を受け、23日に反論。

同国の検事総長であるダウダ・ジャロウ氏は、
「裁判所はミャンマーの無益な予備的異議申し立てを却下し、この紛争の実態を裁定しなければならない」(THE DIPLOMATより)
と述べている。

さらに、同案件はOICにより提起されたものであり、裁判所が国家間の案件しか審理できないという厳密な法解釈による理由で事件を却下させようとするミャンマーの試みをはねつけた。

同検事総長は法廷で、
「我々は誰の代理でもない」(THE DIPLOMATより)
と述べた上で、
「これは正真正銘のガンビアとミャンマーの間の論争だ」(THE DIPLOMATより)
とつけ加えている。

また、ガンビアを代表する弁護士は、ミャンマー国軍が権力を掌握することは民族浄化とロヒンギャ大虐殺の可能性の背後にあるとされる人々に権力を与えることになることに言及し、同案件が却下されればミャンマー国軍が誰に対しても責任を負うことがなくなると懸念を示した。

(画像はThe Irrawaddyより)


外部リンク

Gambia urges World Court to reject Myanmar challenge to genocide case
https://www.reuters.com/

Myanmar Rohingya Genocide Case Is Legitimate, Gambia Tells UN’s Top Court
https://www.irrawaddy.com/

Lawyers Urge ICJ to Continue with Rohingya Genocide Case
https://thediplomat.com/

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