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2021-10-30 13:00

社会

国際人権団体、ミャンマーでの新たな拷問を報告

ヒューマン・ライツ・ウォッチ
模擬死刑を執行する兵士
米国に基盤を持つ国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch:HRW)は10月28日、ミャンマー治安部隊による新たな拷問を報告した。

HRWによると、クーデター後に多くのミャンマー国民が軍事政権に抗議するデモで逮捕されたが、その中ですでに釈放された人が軍事施設で兵士が行った拷問を明らかにしたという。

最近釈放された被拘禁者は、
「彼らは私を窒息させるために私の頭にビニール袋をかぶせた。彼らはこれを3回した…。彼らは模擬死刑を執行した…。私にライフルを向け、くり返し引き金を引いた」(プレスリリース)
と拷問の様子を語っている。

また、尋問の前でさえ兵士にひどい殴打を受け、ひざまずいた被拘禁者の頭を蹴り続けたという。

長く虐待を続けるミャンマー治安部隊による拷問の報告には十分な証拠書類があり、被害者、医療法医学アナリスト、虐待を目撃した軍の離反者からの情報とともに、ここ数ヶ月に釈放された28人の被拘禁者の拷問に関する信頼できる一貫した報告が含まれている。

国際刑事裁判所に付託すべき事案
ミャンマー軍事政権は18日に部分的な囚人恩赦を発表。1,316人が赦免され、「抗議に参加した」4,320人に対して起訴が取り下げられるという。

しかし、これらの人々の多くはまだ釈放されておらず、釈放された人々の一部は彼らの虐待について悲惨な説明をしている。釈放された女性の中には、模擬死刑の他に性的暴行などを受けた者もいるという。

軍事政権に批判的な人々への拷問、ミャンマーの治安部隊による広範囲にわたる組織的な殺害やその他の残虐行為に関する一貫した説明により、HRWは2月のクーデター以降の虐待は人道に対する罪に相当すると結論づけたことを明言。

この残忍な取り締まりを終わらせるためにミャンマーへの圧力を強める必要があるとし、軍事政権が管理する海外銀行への外貨取り引きをブロックする必要があることに言及している。

さらに、国連安全保障理事会は武器禁輸を課し、国の状況を国際刑事裁判所に付託すべきとの見解を示した。

(画像はプレスリリースより)
(C)2021 Aung Kyaw Htet / SOPA Images/Sipa via AP Images


外部リンク

ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/

ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/

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