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2021-10-27 10:00

政治

ミャンマー暫定軍事政権が国連に反発、偏見を非難

国連
国連総会での対話を拒絶
ミャンマー暫定軍事政権の外務省は10月25日に声明を発表し、国連のミャンマー特使およびミャンマー人権状況特別報告者が22日の国連総会において報告した偏った内容について反発し、総会での対話を強く拒絶した。

暫定軍事政権は声明で、国連のミャンマー特使および人権状況特別報告者の最新の報告と発言は事実に反しているとし、国連の偏見を反映していると主張。

また、
「ミャンマーの内政に介入するための政治的手段として人権を使用し、国を標的とする組織の意図を受け入れることはできない」(プレスリリースより)
と強く反発し、国連およびミャンマー特使、人権状況特別報告者の行動と報告が国の主権を侵害しているとして、国連総会での対話を拒絶することを明言。

さらに、国連に加盟する他の国への拒絶も示している。

信憑性と正確さの欠如
暫定軍事政権の外務省が発表した声明では、長々と反発の理由が述べられている。まず取り上げているのは、ミャンマー特使および人権状況特別報告者が軍事クーデター後に死亡した人数に関して「政治囚支援協会(AAPP)」を情報源としている点だ。

暫定軍事政権は、AAPPが独自に作成した死亡者リストには検証可能な情報が含まれていないため信頼性に疑問があると主張。しかし、AAPPが示す死傷者数は検証されたもので、実際にははるかに死亡者が多い可能性があると示している。

また、国連の報告書がミャンマー国内で起きている反軍事政権に対する抗議行動や武力衝突、国内分裂等を扇動するものだとし、信憑性と正確さに欠けていると非難。

さらに、国内で起きている学校や教育施設、道路、鉄道、橋などが焼かれ爆撃されたことをテロリストによる行為とし、治安部隊を攻撃することは戦争犯罪になる可能性があることを示唆している。

加えて、いまだに反逆罪で起訴されて解雇されたチョー・モー・トゥン(Kyaw Moe Tun)氏がミャンマー国連大使に就いていることにも言及し、繰り返される国連の失敗だと非難した。

ASEAN首脳会談からも除外されたミャンマーの孤立が心配される。

(画像はミャンマー暫定政権外務省より)


外部リンク

ミャンマー暫定政権外務省
https://www.mofa.gov.mm/

ミャンマー暫定政権外務省のプレスリリース
https://www.mofa.gov.mm/

AAPP
https://aappb.org/

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