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2021-11-19 11:00

政治

ミャンマー軍事政権、「不正選挙」でスーチー氏を起訴

アウンサンスーチー
さまざまな主張を並べる軍事政権
ミャンマー国営メディアである『グローバル・ニュー・ライト(Global New Light)』は11月16日、軍事政権下の選挙管理委員会がアウンサンスーチー氏とウィンミン元大統領を含む16人を、2020年に行われた総選挙で「不正」を犯したとして起訴したことを明らかにした。

スーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)は2020年の総選挙で大勝したが、国軍はその結果の受け入れを拒否。2月1日に軍事クーデターを起こして権力を掌握した。

軍事政権に管理されている『グローバル・ニュー・ライト』によると、スーチー氏らが「2020年の複数政党制民主主義総選挙における選挙プロセス、不正選挙、不法行為に関与していた」という。

さらに、任命において既存の法律に違反、選挙当局を脅迫、投票者リストに誤って名前を追加したなど、さまざまな主張を並べている。

今回の新たな起訴は、すでにスーチー氏が直面している公務秘密法違反、汚職、自然災害法違反などの訴訟に追加されるが、国営メディアはいつ裁判にかけられるかについての詳細を明らかにしていない。

クーデターを正当化し続ける軍事政権
クーデターにより権力を掌握した軍事政権は、証拠なしに選挙の不正行為を主張することによりクーデターを正当化しようとした。

しかし、この主張は独立した監視機関であるアジア自由選挙ネットワークによって却下され、選挙結果は
「ミャンマー国民の意志の大部分を代表するものである」(The Guardianより)
と述べている。

また、軍事クーデターは広範囲にわたる国民の怒りを引き起こした。政治囚支援協会によると、治安部隊が軍事政権に抗議する者を取り締まり、約1,260人が殺害されたと報告している。

軍事政権は選挙結果を無効にし、新しい選挙管理委員会を任命。当初は1年以内に新たな投票を行うことを約束していたが、その後、「複数政党制の選挙」が行われ、2023年8月までに非常事態が解除されると述べたが、この誓約を延期した。

現在でも続く治安部隊と国民との対立が解決する日はいつになるのだろうか。

(画像はALJAZEERAより)


外部リンク

Myanmar: Aung San Suu Kyi charged with election fraud and ‘lawless actions’
https://www.theguardian.com/

Myanmar charges Aung San Suu Kyi over alleged election fraud
https://www.aljazeera.com/

Myanmar junta charges Suu Kyi with electoral fraud during 2020 polls
https://www.france24.com/

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