2021-10-07 09:00
社会
ミャンマー軍事クーデター以降、7万6,000人以上の子どもが避難

1日1食を家族で分け合う生活
子どもの権利の保護を目標として活動する国際NGOのセーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)は10月3日、2月1日の軍事クーデター以降にミャンマーのいくつかの地域で武力紛争が勃発したため、7万6,000人以上の子どもたちが家を追われたことを明らかにした。セーブ・ザ・チルドレンによると、避難民の子どもたちのほとんどがジャングルの外に住み、モンスーンの豪雨から子どもたちを守るのは竹の棒で支えられた防水シートだけだという。
また、多くの家族が十分な食料を持っておらず、1日1食を家族で分け合っている。
軍事クーデター以降、ミャンマー全土で20万6,000人が避難している。国連によると、ミャンマー南東部のカヤー州では、9月だけで約2万2,000人が家を追われたという。
現在、同州では約2万9,000人の子どもを含む7万9,000人以上が避難。州内にあるデモソの町では先月、全人口が激しい衝突から逃避して、誰もいない状態だという。
森の中での出産に直面する避難民
国連は6月、カヤー州で「飢餓、病気、曝露による大量死」を目にする可能性があると警告。食糧と救命サービスへのアクセスが遮断されたため、避難民の家族は米のスープだけで生活していたと報告された。セーブ・ザ・チルドレンによると、命からがら逃げた人々は仮設の防水シートのみで森の難民キャンプで暮らし、医療を受けられないために森の中での出産を強いられる可能性があるという。
避難民の妊婦は出産への不安だけでなく、食糧不足で栄養面でも心配を抱えている。また、出産後に赤ちゃんに食べさせるものがなく不安だという。
セーブ・ザ・チルドレンは、
「家族はほとんど何もないところに住んでいて、6人か7人の間で1日1回の食事を分け合っている。子どもたちはすでに空腹になっていて、すぐに病気や栄養失調で倒れ始めるだろう」(プレスリリースより)
と述べた上で、避難民へのアクセスの必要性を訴えた。(画像はセーブ・ザ・チルドレンより)
外部リンク
セーブ・ザ・チルドレン
https://www.savethechildren.org/
セーブ・ザ・チルドレンのプレスリリース
https://www.savethechildren.org/myanmar
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