ミャンマーニュース

ミャンマーの通貨であるチャットは9月30日、2月の軍事クーデターによる経済の落ち込みによって本格的な通貨危機に陥り、対米ドルに対して急落した。

クーデター前のチャットの為替レートは1米ドルあたり1,300～1,400チャットだったが、9月の最終週には約2,500～2,700チャットに達し、非公式市場での1米ドルの価格は約3,000チャットの高値に達したという。

つまり、ミャンマー通貨への信頼が崩壊してチャット安が加速し、食料や燃料などの価格を押し上げているということだ。

軍事政権のゾー・ミン・トゥン報道官は、進行中の経済危機は「外的要因」とコロナウイルス感染の2つの波によって引き起こされたとしているが、「外的要因」については言及しなかった。

ミャンマーではチャットの大幅下落により燃料価格はクーデター前の2倍に達した。ヤンゴンの燃料輸入業者は、と述べている。

また、ある事業者はチャットの価値はインフレのポイントを超えており、ハイパーインフレのポイントに非常に近いことを示唆し、と述べた。

軍事政権が管理するミャンマー中央銀行は、ここ数週間、外貨準備高2億米ドルを解放することでチャットの急落を止めようとしたが、下押し圧力に対抗するためのリソースがないようだ。

なお、世界銀行は9月27日、貧困レベルと失業率の急激な上昇の中で、ミャンマーの経済は今年18％縮小すると予測している。

（画像はREUTERSより）

外部リンク

Myanmar military takes responsibility for economic crisis
https://www.reuters.com/

Price of Fuel in Myanmar Has More Than Doubled Since Junta’s Coup
https://www.irrawaddy.com/

Kyat continues freefall as Myanmar faces full-blown currency crisis
https://www.myanmar-now.org/