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2021-10-18 16:00

政治

ASEAN、ミャンマー軍事政権トップを首脳会談から除外

ASEAN
「政治的な立場ではない代表」を招待
東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相は10月15日、ミャンマーの暫定首相である国軍最高司令官のミン・アウン・ライン上級大将を10月下旬に開かれる首脳会談から除外することを決定。同暫定首相の代わりに、「政治的な立場ではない代表」を招待するという。

ASEANは8月、ミャンマーへ派遣する特使としてブルネイのエリワン・ユソフ第二外相を選出。ユソフ第二外相はミャンマー訪問時に、軍事クーデター以前にミャンマーの事実上のリーダーであったアウンサンスーチー氏を含む人々への面会を要求していたが、ミャンマー側が拒否したため10月初旬の訪問は見送られた。

ほとんどのASEAN外相は特使と協力しないミャンマーの対応に「失望」を示し、今回の緊急外相会談を開くことになったという。

選挙で選出されたスーチー氏をクーデターにより追放し、その後、1,100人以上の民間人を死に至らしめた軍事政権の暴力を停止させるために、ASEANは国際的な圧力を受けている。

なお、ASEANは政治的な立場ではない代表として、「影の政府」と自称する挙国一致内閣のメンバーに首脳会談への出席を要請するという。

困難だが必要な決定
首脳会談からミャンマー軍事政権のトップを除外する決定は、伝統的に関与と非干渉の政策を支持してきたコンセンサス主導のASEANにとって、めったにない大胆な一歩を示している。

シンガポールの外務省は16日、
「ミン・アウン・ライン暫定首相を除外する動きは、ASEANの信頼を維持するための困難だが必要な決定である」(REUTERSより)
と簡単な決定ではなかったことを明らかにした。

同暫定首相を首脳会談に招くことは、“軍事的乗っ取りの承認”と見なされる可能性がある。

10月下旬に開かれる首脳会談にはミャンマーに制裁措置を課している米国も含まれ、米国の報道官は
「国軍はこれまで、ミャンマー危機に対応するためにASEANと生産的に関与することを望んでいない」(ABC Newsより)
と見解を示した。

一方、軍事政権の報道官は、
「米国と欧州連合の代表が他のASEAN加盟国に圧力をかけた」(REUTERSより)
と決定に“外国の介入”があったこと非難している。

(画像はBBCより)


外部リンク


ASEAN members elect not to invite Myanmar's military leader Min Aung Hlaing to summit
https://www.abc.net.au/

Myanmar army general Min Aung Hlaing excluded from leaders' summit
https://www.bbc.com/

ASEAN excludes Myanmar junta leader from summit in rare move
https://www.reuters.com/

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