2021-06-30 11:00
社会
ミャンマーで拘束された米国籍ジャーナリスト、軍事政権による拷問を証言

米国籍であることが発覚後、殴打が減少
6月15日に米国へ強制送還されたジャーナリストのネイサン・マウン(Nathan Maung)氏は送還前の3ヶ月にわたりミャンマーで拘束され、軍事政権により目隠しをされた上で拷問を受けたことを明らかにした。マウン氏はオンラインニュースのプラットフォーム『Kamayut Media』の共同創設者兼編集長で、3月9日に事務所が襲撃された際に拘束され、6月15日に釈放された。
同氏によると、拘束後に尋問センターに連れて行かれ、背中で手錠をかけられた上に目を二重に布で覆い、最初の3~4日間は眠ることが許されなかったという。
同氏は、
「私は何度か殴られ、平手打ちされた。私が何をいっても、ただ私を殴った」(REUTERSより)
と述べた上で、鼓膜、頬骨、肩などを殴られたことを明らかにした。また、暴行の後には立ち上がれなくなったという。しかし、マウン氏が米国籍であることが発覚した4日目に殴打が減少。8日目に大佐が来て彼の目隠ししている布を取り除いたという。
ともに拘束された同僚は未だ拘束
8日目以降、米国籍であるマウン氏への殴打は減少したが、軍事政権はマウン氏がCIAで働いていたのではと疑り、米国の資金提供について質問したという。同氏はこれらの国軍の質問を愚かだといい、
「私はジャーナリストだ。誰からもお金など受け取っていない」(CNNより)
と答えている。マウン氏は15日後、悪評が高いインセイン刑務所に隣接する拘置所に移送された。
一方、マウン氏とともに拘束された『Kamayut Media』の共同創設者兼ニュースプロデューサーのHanthar Nyein氏はミャンマー国民であったため、ひどい扱いを受けていたという。
マウン氏は米国に送還されたが、同氏は米国籍であるために釈放されたという罪悪感を抱いている。同僚のHanthar Nyein氏も
「一緒に釈放されるべきだ」(CNNより)
と訴えている。なお、ネイサン・マウン氏はミャンマーで生まれ、1990年代に難民として米国に逃れた。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
Freed U.S. editor says he was tortured in Myanmar
https://www.reuters.com/
Released American journalist says Myanmar military using torture to hunt down opposition leaders
https://edition.cnn.com/
'They kicked our hands, face and shoulders': Released US journalist says Myanmar military torturing detainees to know whereabouts of opponents
https://www.freepressjournal.in/
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