2020-11-23 08:00
学術
ミャンマーで発見の新種の霊長類、すでに絶滅の危機

ポッパ山から「ポッパ・ラングール」と命名
絶滅の危機にひんしている野生生物と生息地を保護することを目的とした国際的な保護慈善団体であるファウナ・アンド・フローラ・インターナショナル(FFI)は11月11日、ミャンマーの人里離れた森で新種の霊長類を発見したことを発表した。この新種の霊長類はミャンマーの中央に位置するポッパ山で発見されたことから、「ポッパ・ラングール(Popa langur)」と名付けられている。
ポッパ・ラングールは2年前に発見され、濃い灰色の目の周りは白い毛で丸く縁取られ、頭に銀の長い毛が生え、長い尾を持つ。
科学者らは野生のサルの糞から抽出されたDNAに基づいて、ミャンマーに新種がいるのではないかと長い間疑っていたが、証拠を見つけるのは困難だったという。
しかし、ロンドンやニューヨークなどの自然史博物館に保管されている歴史的標本を入念に調査し、新種と断定した。
発見と同時に絶滅の危機
FFIによると、新種の霊長類であるポッパ・ラングールは100万年以上地球上に存在しているという。この霊長類は、その名前が付けられた死火山のポッパ山の斜面に生息していたため、おそらく生き残ったと科学者は考えている。
しかし、都市化、土地の開墾、伐採、人間の侵入、ペットの違法取り引きによって、すでに絶滅の危機にひんしているという。
ミャンマーの霊長類学者であるNgwe Lwin氏は、
「ラングールを絶滅から救うために、追加の現地調査と保護措置が緊急に必要だ」(The Sydney Morning Heraldより)
と述べている。なお、現在確認されているポッパ・ラングールは200から250頭だという。
(画像はMYANMAR TIMESより)
外部リンク
Newly identified species of monkey already facing extinction
https://www.smh.com.au/
Newly discovered primate 'already facing extinction'
https://www.bbc.com/
New monkey species found in Myanmar
https://www.mmtimes.com/
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