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2020-09-27 14:00

社会

UNEP、「水銀計測器」寄贈でミャンマーの水銀規制活動を支援

UNEP
金の破片探しに水銀を使用
国連環境計画(UNEP)は9月25日、ミャンマーでの水銀規制活動を後押しするため、高性能な水銀計測器を寄贈したことを明らかにした。

UNEPによると、ミャンマー全土で鉱山労働者が金の破片を探す際に、土壌や堆積物に含まれる金の小片と結合するため、水銀を用いているという。

水銀はより簡単に金を抽出できるが有毒だ。鉱夫が水銀の流出で汚染された魚を食べようとすれば、水銀の燃焼から蒸気を吸い込んだり、重金属を摂取したりする可能性があり、腎臓、自己免疫機能、神経機能等に悪影響を及ぼす危険があるという。

ミャンマーでは17万人以上の鉱山労働者が小規模の金鉱企業で働いているが、実際の数はさらに多い可能性がある。一方、彼らが見つける金の破片の収入は、肉体的な負担が大きいにもかかわらず、数ドル程度だという。

UNEPはミャンマー政府と協力して、水銀が鉱夫に与える影響を軽減するために、水銀に関する水俣条約を批准および実施するために支援を行っている。

「カシオ」が水銀計測器を寄贈
UNEPはミャンマーでの水銀問題を解決するために日本UNEP協会と協力して、UNEPの水銀規制活動を支援している日本のテクノロジー企業「カシオ(CASIO)」からミャンマー政府への水銀計測器の寄贈を促進。

UNEPのアジア太平洋地域における化学物質、廃棄物、大気質の地域コーディネーターであるKakuko Nagatani-Yoshida氏は、
「ミャンマーの水銀の監視と検出能力を向上させることで、これまでと大きな違いを生むことができる。カシオからのこの貢献は大いに役立つ」(プレスリリースより)
と述べている。

カシオが寄贈した水銀計測器はコンパクトで軽量な上、高性能である。

今後は、水銀で汚染された場所の判断だけでなく、環境保全部門の環境品質監視活動にも役立てられるという。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

UNEP
https://www.unenvironment.org/

UNEPのプレスリリース
https://www.unenvironment.org/news/

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