2024-11-22 17:00
社会
ミャンマー軍、対人地雷使用を急増させ無差別に人々を殺傷:国際人権団体
世界的犠牲者リストのトップ
米国に基盤を持つ国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は11月20日、ミャンマー軍が禁止されている対人地雷の使用を増やし、国中で無差別に人々を殺傷していると発表した。HRWによると、地雷による犠牲者と汚染は、ミャンマーの14州と地域すべてで初めて記録され、国内の郡区の約60%に影響を及ぼしているという。
対人地雷の製造と使用の廃止を目指して結成されたNGO連合体である「地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)」の年次モニター報告書『地雷モニター2024』では、ミャンマーは2023年に地雷と戦争時の爆発性残留物による民間人の死傷者数が前年のほぼ3倍となる1,003人を記録し、前例のない世界的犠牲者リストのトップとなった。
2024年もこの割合は上昇を続けており、最初の6か月間で民間人の犠牲者は692人、その約3分の1が子どもだと記録されているが、実際の数字ははるかに高いと推定される。
あらゆるところに埋設されている対人地雷
ミャンマーは、ロシア、イラン、北朝鮮とともに、対人地雷を積極的に使用している4カ国のうちの1つだ。ミャンマー軍は長い間対人地雷を使用してきたが、軍事政権による戦争犯罪と人道に対する罪のキャンペーンが続く中、2021年2月のクーデター以降、新たに使用が増加している。
地雷は、学校、診療所、修道院や教会、農園、携帯電話の基地局や発電所、避難民キャンプ、港、開発プロジェクト、橋などに埋設されているという。
軍部隊は兵士の安全を守るために子どもたちを含む村人たちを集め、兵士たちの前を歩かせて盾にすることが増えている。
(画像はプレスリリースより)
(C)2023 STR/AFP via Getty Images
外部リンク
ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/
ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/
報告書『地雷モニター2024』
https://backend.icblcmc.org/
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