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2024-10-05 10:00

社会

2024年にミャンマーの政治犯12人が不十分な医療で死亡:報告書

政治犯死亡
死を防ごうとしない刑務所
ミャンマー政治囚人ネットワーク(PPNM)によると、2024年1月1日からの過去9か月間に、少なくとも12人の政治犯が不十分な医療ケアのため刑務所内で死亡したという。

PPNMは10月1日に発表した声明で、
「刑務所での不十分な医療ケアのため、1月1日から9月30日までに12人が死亡した。犠牲者には女性政治犯2人と市民不服従運動に参加した警察官1人が含まれている」(Narinjaraより)
と述べている。

同報告書によると、死亡した囚人の半数は尋問中に負傷し、その後、死を防げたかもしれないのに医療を受けられなかったために死亡したという。

PPNMは、死亡した囚人のうち6人は、腹痛があると当局に訴えたが刑務所の医師から適切な治療を拒否され、尋問後に死亡したと主張。

さらに、残りの6人は高血圧、ガン、肝臓、腎臓、心臓の病気を患う長期患者で、当局は死亡前に必要な薬や治療を提供できなかったという。

刑務所は抵抗勢力に対する戦争の新たな前線
軍事政権の刑務所当局は、家族から囚人に送られた医薬品や刑務所訪問中に持ち込まれた医薬品を没収したり、恣意的に返却したり、受け取ったとしても不十分な量で返却したりすることで知られている。

政治犯の家族によると、刑務所当局は政治犯を結核などの伝染病を患う他の受刑者と同じ房に割り当て、家族から送られたサプリメントや鎮痛剤を1日1錠の割合でしか与えていないという。

囚人は当局に賄賂を贈ることでしかこうした虐待を回避できないと家族は述べ、政治犯は通常、最悪の虐待の標的となっていることに言及した。

声明では、
「刑務所のこうした状況を考慮すると、刑務所は事実上、軍事政権の抵抗勢力に対する戦争の新たな前線となっており、刑務所当局は政権反対派の死を引き起こす口実を定期的に見つけている」(Myanmar NOWより)
と主張している。

(画像はThe Irrawaddyより)


外部リンク

12 Myanmar political prisoners died from inadequate medical care in 2024: report
https://myanmar-now.org/

More Than 20 Political Prisoners Killed This Year: Rights Group
https://www.irrawaddy.com/

12 Myanmar political prisoners die inside jails due to lack of medical care since 1 January
https://www.narinjara.com/
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