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2024-08-29 10:00

社会

ロヒンギャに対する残虐行為の再発を懸念:国連

ロヒンギャ
ラカイン州で状況が急激に悪化
フォルカー・トゥルク国連人権高等弁務官は8月23日、ミャンマー全土で、特に戦闘から逃れようとした数百人の民間人が殺害されたと報じられているラカイン州で状況が急激に悪化していることについて深刻な警戒感を表明し、深い懸念を表明した。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、過去4か月間、多くがロヒンギャである数万人が、アラカン軍によるブティダウンとマウンドーの町を国軍から奪取するための大規模な攻撃から逃れてきたという。

8月5日、バングラデシュとの国境を接するナフ川沿いで起きた最も致命的な攻撃の1つでは、武装ドローンによるものも含め、数十人が殺害されたと報じられているが、紛争のどちらの当事者が責任を負っているかは不明だ。

2017年、国軍の反乱鎮圧作戦により、少なくとも74万人の住民が安全を求めてバングラデシュに避難し、そのほとんどが依然として過密な難民キャンプにとどまっている。今回のラカイン州での戦闘により、ロヒンギャ族に対する組織的暴力の再燃への懸念が高まっている。

深刻な人権侵害や虐待が横行
トゥルク弁務官は、
「何千人ものロヒンギャが徒歩での避難を余儀なくされ、アラカン軍は彼らを安全な避難場所がほとんどない場所に繰り返し追い込んでいる」(プレスリリースより)
と述べたうえで、
「バングラデシュとの国境検問所が閉鎖されたまま、ロヒンギャ族の人々は国軍とその同盟国、そしてアラカン軍の間に閉じ込められ、安全への道がない状態にある」(プレスリリースより)
と付け加えている。

OHCHRが記録した情報によると、現在ラカイン州のほとんどの郡区を支配しているアラカン軍と国軍はロヒンギャ族に対して、斬首、拉致、強制徴兵、ドローンや大砲を使った町や村への無差別爆撃、放火を含む超法規的殺害など、深刻な人権侵害や虐待を犯しているという。

こうした攻撃は国際人道法に基づくすべての当事者の義務や、ロヒンギャ族をさらなる危害から守るために国際司法裁判所が命じた暫定措置とは著しく対照的である。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国連
https://www.un.org/en/

OHCHR
https://www.ohchr.org/

OHCHRのプレスリリース
https://www.ohchr.org/

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