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2022-07-29 20:00

社会

ICJ、ロヒンギャへのジェノサイド疑惑に対するミャンマーの異議申し立てを却下

ICJ
ICJの決定により調査が可能に
米国に基盤を置く国際人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチによると、国際司法裁判所(ICJ)が7月22日、国際ジェノサイド(大量虐殺)条約に基づいたガンビアの提起に対するミャンマーの予備的な異議申し立てを却下したという。

この事件は2016年10月と2017年8月に開始された軍事作戦に焦点を当てた、ラカイン州のロヒンギャ民族に対するミャンマーのジェノサイド疑惑に関するものである。

ガンビアは2019年11月に57ヵ国で構成されるイスラム協力機構を代表して、ロヒンギャ迫害に関する問題でミャンマー政府をICJに提訴していた。

予備的な異議申し立てを却下することにより、ICJはミャンマーに対するガンビアの申し立ての調査が可能となるという。

認められたガンビアの立場
2022年2月、ICJは裁判所の管轄権に異議を唱えるミャンマーの4つの異議、および訴訟を提起するガンビアの法的立場、ならびにガンビアの対応を審理。

裁判所は「ガンビアはミャンマーやロヒンギャとの関係がないために訴訟を起こす立場にない」というミャンマーの主張に応えて、
「ジェノサイド条約のすべての締約国は条約に含まれる義務履行を約束することで、ジェノサイドの防止、抑制および処罰を確実にするという共通の利益を有している」(プレスリリースより)
と述べている。

ガンビアによる提訴時にジェノサイド条約に反する紛争が当事者間に存在しており、ジェノサイド条約の締約国であるガンビアは異議申し立てができる立場にあるという結論だ。

(画像はプレスリリースより)
(C)2017 Jorge Silva/Reuters


外部リンク

ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/

ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/

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