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2022-07-28 01:00

社会

ミャンマー軍事政権、4人の民主活動家を処刑 国際社会は非難

処刑
処刑理由は「残忍で非人道的なテロ行為を共謀」
ミャンマーの軍事政権は7月25日、「テロ行為」の実行を支援したとして4人の民主活動家を処刑したことを明らかにした。

ミャンマー国営メディアのグローバル・ニュー・ライトによると、処刑された4人にコ・ジミーという通称で知られる民主活動家のチョウミンユー(Kyaw Min Yu)氏と、アウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)のピョーゼヤトー(Phyo Zeya Thaw)元議員が含まれているという。

処刑された他の2人はフラミョーアウン(Hla Myo Aung)氏とアウントゥラゾー(Aung Thura Zaw)氏で、軍事政権の情報提供者とされる女性を殺害したとして死刑を宣告された。

同国営メディアは、
「残忍で非人道的なテロ行為に対して指示を出し、取り決めを行い、陰謀を企てた」(BBCより)
と4人の処刑の理由を伝えている。

なお、4人は秘密裏に行われた不公正な軍事法廷によって有罪判決を受けた。

国際的な非難
ミャンマーの人権状況を担当する国連のトーマス・アンドリュース(Thomas Andrews)特別報告者は今回の処刑に憤慨しているとし、
「私の心は彼らの家族、友人、愛する人たち、そしてミャンマーのすべての人々に向けられている。彼らは、軍事政権の激化する残虐行為の犠牲者だ…これらの下劣な行為は国際社会のターニングポイントに違いない」(ALJAZEERAより)
と述べている。

ミャンマーの影の政権である国民統一政府(NUG)は、死刑執行を非難し、政権に対する国際的な行動を求めた。

国際人権団体、米国、フランス、国連から非難の声が上がり、アントニオ・グテーレス(Antonio Guterres)国連事務総長は、死刑執行を「生存権に対する露骨な違反」と非難した。

また日本の林芳正外相も、今回の死刑執行がミャンマーを国際社会からさらに孤立させることになると懸念を示している。

ビルマ政治囚支援協会(AAPP)によると、ミャンマーで最後に死刑が執行されたのは1980年代後半だという。

なお、処刑された4人の家族は25日、インセイン刑務所に集まり情報を求めた。家族はいつ処刑されるのか知らされていなかったという。

(画像はALJAZEERAより)


外部リンク

Myanmar executes four democracy activists, drawing condemnation
https://www.reuters.com/

Myanmar: Military executes four democracy activists including ex-MP
https://www.bbc.com/

Myanmar executes four anti-coup activists, drawing outrage
https://www.aljazeera.com/

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