2022-06-18 12:00
社会
ミャンマー軍事政権、死刑執行を非難した国際社会に反発

軍事政権は“法の支配”のために死刑を執行すると主張
ミャンマーの軍事政権は6月初め、アウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)の議員や民主主義活動家を含む4人の死刑執行を明言。国連、フランス、米国、および国際人権団体は、軍事政権の死刑執行の決定を非難して撤回を求めていたが、同軍事政権はこれら国際社会の非難に反発した。ミシェル・バシュレット国連人権高等弁務官は14日、このような退行的な措置を控えるよう政権に呼びかけ、1990年以来行われていない死刑執行を進めることは「生命の権利を侵害する」と警告。
しかし、国軍の報道官はテレビの記者会見で、死刑を適用している国がたくさんあることに言及した上で、
「治安部隊を除いて、少なくとも50人の罪のない民間人が彼らのせいで亡くなった。これが正義ではないとどうしていえるだろうか」(REUTERSより)
と述べている。また、“法の支配”のために死刑を執行しなければならないことを強調した。
なお、死刑執行が決定している議員や民主主義活動家は、テロ容疑で1月に死刑を宣告されている。
死刑執行をするなら「殺人だ」
ミャンマーの非営利団体である政治囚人支援協会(AAPP)によると、過去1年間に少なくとも1万4,000人が逮捕され、そのうち少なくとも114人が死刑を宣告されたという。AAPPの共同創設者は、
「彼らが本当に(死刑執行を)実行するなら、これは殺人だ」(The Washington Postより)
と述べている。同創業者はミャンマーからタイへ逃げる前に7年間刑務所で過ごし、安全上の理由から正確な居場所は明らかにされていない。
(画像はThe Irrawaddyより)
外部リンク
Myanmar junta calls return of executions 'required action'
https://www.reuters.com/
Myanmar junta vows to execute pro-democracy activists
https://www.washingtonpost.com/
Democracy Activists on Death Row Deserve Execution: Myanmar Junta Press Chief
https://www.irrawaddy.com/
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