2019-11-05 15:00
社会
国際人権団体、風刺的演技で有罪のミャンマー演者の判決取り消しを要請

批判者を黙らせるために法律を悪用
米国を基盤とする国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch:HRW)は10月31日、風刺的な演技をしたとして4月15日に逮捕されたタンジャット(Thangyat)パフォーマンスの演者に対する有罪判決の取り消しを要請した。HRWによると、ヤンゴンの裁判所は10月30日、国軍をあざ笑うようなパフォーマンスをしたとして、タンジャット演者5人に禁錮1年を言い渡したという。
HRWは、風刺的な演技で刑務所に送り込むことはミャンマー国軍の不寛容を示しているとした上で、
「国軍は批判者を黙らせるために、何らかの法律を見つけ出すことをいとわないようだ」(プレスリリースより)
と述べている。政府批判は起訴の対象
禁固刑が言い渡されたタンジャット演者は、伝統的な太鼓の演奏と一緒に、歌や踊りが披露されるタンジャット・グループ「Peacock Generation Thangyat」のメンバーで、Facebookで演技をライブ配信した後、逮捕された。彼らは電気通信法と刑法505条(a)に違反したとして逮捕されたが、ミャンマーでは同法律により逮捕されたジャーナリストや映画監督などが多く、国軍が同法律を悪用しているとの声も上がっている。
HRWによると、ミャンマーでは政府や国軍に対する批判的な発言は起訴の対象となっており、2019年には250人以上が刑事訴訟に直面したという。
(画像はプレスリリースより)
(C)2019 AP Photo/Thein Zaw
外部リンク
ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/
ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/
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