2019-09-30 19:00
社会
ミャンマーの大臣、国連総会で「ロヒンギャ帰還の優先」を主張

約300人が自主的に帰還
ミャンマーのチョウ・ティン・スエ(Kyaw Tint Swe)連邦国家顧問府大臣(Union Minister for the Office of the State Counsellor)は9月28日に行われた国連総会で、バングラデシュへ逃避している難民のミャンマー帰還を優先していることを明らかにした。同大臣は、
「我々の優先事項は本国送還を促進し、確認が済んだ帰還者のために助けとなる環境を作ることだ」(プレスリリースより)
と述べた上で、バングラデシュ、国連、ASEANなどの協力を求めている。また同大臣によると、ミャンマー・ラカイン州に住んでいた避難民は“異なる法的地位”にあり、市民権のある人には市民権が発行され、残りの人には米国のグリーンカードのような外国人永住権が与えられるという。
また、ラカイン州に平和と安定をもたらすための政府の努力は、2016年と2017年にアラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)による暴力攻撃より前から存在していたことを強調している。
さらに、ARSAによる殺害や脅迫を含む危険があるにもかかわらず、約300人が自分たちの意思で帰還していることに言及した上で、バングラデシュに二国間協定を忠実に実施するよう呼びかけた。
ICCの要求に問題あり
ラカイン州での出来事に対する説明責任に関して、国際刑事裁判所(ICC)によるミャンマー国軍への調査が進行中であるが、チョウ・ティン・スエ大臣はこの問題についても言及。ARSAにより引き起こされたラカイン州での犯罪を排除している点で、ICCの要求に問題があるとの見解を示した。
また、ICCがラカイン州から人々が流出したことに焦点を当て、
「人権報告書に大きく依存している」(プレスリリースより)
と懸念を示している。さらに、ICCとミャンマー国民との間に大きな認識の差があることもつけ加えた。
(画像は国連より)
外部リンク
国連
https://www.un.org/
国連のプレスリリース
https://news.un.org/
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