2019-07-07 16:00
社会
国連特別報告者、ロヒンギャに対する権利侵害の継続に懸念表明

「深刻な違法行為が発生し続けている」
ミャンマーの人権状況を調査する国連特別報告者である李亮喜(Yanghee Lee)氏は7月2日、ジュネーブで開かれた47人のメンバーによるフォーラムで演説し、ミャンマーからバングラデシュへ逃避しているイスラム系少数民族ロヒンギャの窮状を見過ごし始めていると警告した。同特別報告者は、
「残虐犯罪の容疑が免責される限り、我々は反暴力の名のもとに、少数民族に対する暴力的な権利侵害を目撃し続けることになる」(プレスリリースより)
と述べ、ミャンマー政府に対する圧力を維持するよう理事会に訴えた。また、ミャンマー国内に残っているロヒンギャが権利を侵害され、当局に迫害され続けているとした上で、
「状況は改善されておらず、深刻な違法行為が定期的に発生し続けている」(プレスリリースより)
とつけ加えた。国際刑事裁判所への付託あるいは独立した法廷の設置が必要
さらに、バングラデシュのコックスバザールへ逃避した約100万人のロヒンギャ難民について、責任は“ミャンマー政府にある”と主張。ロヒンギャが安全に帰還するための必要な条件が全く整っていないことに言及した。同特別報告者は、ロヒンギャ逃避のきっかけとなったミャンマー国軍による犯罪行為の国際刑事裁判所への付託、あるいは国軍上層部を裁判にかけることができる独立した法廷の設置について繰り返し求めたという。
一方、ミャンマー政府は国軍によるロヒンギャ迫害を「根拠のない主張」と当初から否定し続けている。
(画像はプレスリリースより)
(C)UNHCR/Santiago Escobar-Jaramillo
外部リンク
国連
https://www.un.org/en/
国連のプレスリリース
https://news.un.org/en/story/
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