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2019-06-20 19:30

社会

ロヒンギャ危機に関する国連の「体系的」な失敗を強調:第三者機関報告

国連
体系的かつ構造的な失敗
元グアテマラ外務大臣で国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(UN Economic Commission for Latin America and the Caribbean)委員長兼国連大使であるゲルト・ローゼンタール(Gert Rosenthal)氏は6月17日、ロヒンギャを取り巻く問題に関する国連の取り組みに対し、第三者機関として「体系的かつ構造的な失敗」があったことを報告した。

同氏は報告書で、イスラム系少数民族ロヒンギャへの組織的かつ残忍な迫害に対する責任は主にミャンマー政府にあるとする一方、国連の体系的な失敗は単一の団体や個人にまで及ぶものではないものの、ミャンマー政府の政治的プロセスに建設的な行動を伴うことができなかった責任は、関わった機関が分担すべきとの見解を示している。

同氏はまた、国連安全保障理事会(UN Security Council)が十分な支援を事務局に提供しなかったことに言及した上で、何らかの責任を追うべきとの意見を明らかにした。

同氏は重要な教訓として、
「国連のさまざまな機関が協力して取り組める環境の構築とより広範のシステム戦略を強化することだ」(プレスリリースより)
と述べている。

事務総長は勧告を「有用」と受け入れる
国連の報道官はアントニオ・グテーレス(AntonioGuterres)事務総長がローゼンタール氏の勧告を受け入れるとした上で、
「この評価は、ミャンマーの居住者コーディネーターと国連カントリーチーム、ならびに国連が同様に困難な状況で活動している他の国々にとっても貴重なものだ」(プレスリリースより)
と述べたことを明らかにした。

また、同事務総長は報告書に特定の個人や機関が明記されていないことを指摘した上で、
「国連がより効果的に機能する方法を分析するのに有用だ」(プレスリリースより)
とつけ加えている。

なお、グテーレス事務総長は、勧告が実施されていることを確認するためにフォローアップする予定だという。

(画像はプレスリリースより)
(C)UNHCR/Santiago Escobar-Jaramillo


外部リンク

国連
https://www.un.org/en/

国連のプレスリリース
https://news.un.org/story/

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