2020-05-08 20:00
学術
環境団体、ミャンマーの国立公園で絶滅危惧種のサルを保護

ミャンマー固有のシシバナザル
米国を拠点とする非営利の環境団体「Rainforest Trust:RT」は5月7日、ミャンマー北部に広がる東ヒマラヤの新国立公園で、珍しい霊長類である「ミャンマー・シシバナザル(獅子鼻猿:Snub-nosed Monkey)」を保護したという。ミャンマー・シシバナザルの特徴は上を向いた鼻で、5種いるシシバナザルの全てが持つ特徴だ。これら5種のシシバナザルは全て東南アジア固有で、ミャンマー、ベトナム、中国南部の山岳地帯に生息している。
しかし、ミャンマー・シシバナザルは生息地の喪失や密猟による絶滅の脅威にさらされているという。
そのため、RTは国際的な保護慈善団体である「Fauna & Flora International:FFI」と協力して保護活動をしている。
最も絶滅が危惧される「絶滅寸前」
RTによると、ミャンマー・シシバナザルはわずか10年前にFFIの科学者が率いる研究チームによって初めて発見されたが、絶滅の危機にひんしていると判断されるのにそれほど時間がかからなかったという。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、絶滅危惧をその度合いで「危急」「絶滅危惧」「絶滅寸前」と3つに分けているが、ミャンマー・シシバナザルは最も絶滅が危惧される「絶滅寸前」となっている。
科学者によると、野生のミャンマー・シシバナザルは約330頭しかおらず、その数は減少するリスクがあるという。
特に伐採や道路建設による森林破壊は、ヒマラヤ東部の小さなエリアにしか生息しないシシバナザルにとって生息地の喪失になり、大きな打撃となる。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
Rainforest Trust
https://www.rainforesttrust.org/
Rainforest Trustのプレスリリース
https://www.rainforesttrust.org/myanmar/
Fauna & Flora International
https://www.fauna-flora.org/
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