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2020-04-02 19:00

社会

ミャンマー警察、テロ対策法に基づきジャーナリストを逮捕

テロ対策法
編集者を“テロ容疑”で逮捕
ミャンマー第2の都市であるマンダレーの警察は3月30日夜、反政府勢力でありテロリスト集団として指定されたアラカン軍(AA)の報道官とのインタビューを公開したとして、ボイス・オブ・ミャンマー(Voice of Myanmar:VOM)の編集者であるKo Nay Lin氏を“テロ容疑”で逮捕した。

AAとのインタビューが公開されたのは、27日である。

Ko Nay Lin氏は31日朝、テロ対策法の第50条(a)と第52条(a)に基づいてChanmyathazi郡区裁判所に再拘留されたという。

テロ対策法第50条(a)は、国民の安全または生命と財産に深刻な損害を与えた場合、または政府や組織に違法行為を強制したり差し控えたりした場合に、懲役10年と罰金が科される法律だ。

また、第52条(a)は、意図的にテロリスト集団を隠ぺいまたは収容したり、テロリスト集団が建物または集会を使用することを許可したりして、「テロリスト集団に故意に加わる」ことに対して、最長7年の懲役を科す。

なお、初公判は4月9日の予定である。

「報道の自由を妨げている」
地元のオンラインマガジン『The Irrawaddy』のジャーナリストでもあるKo Nay Lin氏の妻は、
「彼はジャーナリストがすることをしただけだ。彼がラカイン州の戦闘について報告したことは、何の問題もない」(Anadolu Agency)
と述べている。

妻によると、警察はKo Nay Lin氏のパソコンを押収したという。

この動きは「報道の自由」からかけ離れたもので、依然として多くの課題に直面している国における報道の自由への攻撃として受け止められている。

以前BBCのミャンマー語のニュースサービスで働いていたジャーナリストは、
「これは報道の自由を妨げている」(Frontier MYANMARより)
と事件についてコメント。

今年1月には、ロイター通信とラカイン州の地元議員が「国軍の攻撃により2人のロヒンギャ女性が死亡した」と表現したことで、名誉毀損で訴えられた。なお、同事件は報道審議会の介入で取り下げられている。

今回の事件でも、報道審議会の介入が期待されるところだ。

(画像はFrontier MYANMARより)


外部リンク

Myanmar journalist hit with terrorism charges for interviewing insurgents
https://frontiermyanmar.net/

Myanmar's Special Branch Police Sue Editor Under Counter Terrorism Law
https://www.irrawaddy.com/

Myanmar journalist faces life sentence over interview
https://www.aa.com.tr/

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