2020-03-06 10:00
社会
国連弁務官、ロヒンギャ問題でミャンマーに「迅速な行動」を要請

遅すぎる、あるいはまだ実現していない
国連弁務官事務所(UNHCR)のフィリッポ・グランディ(Filippo Grandi)高等弁務官は3月3日、85万5000人のイスラム系少数民族ロヒンギャに対する「2020年共同対応計画」の立ち上げとともに、ミャンマーに対して難民帰還の支援を迅速に行うよう要請した。同高等弁務官は、
「解決策はミャンマーにある」(プレスリリースより)
と述べた上で、「問題は、難民がバングラデシュからミャンマーへ帰還するための条件を整えることが必要だが、遅すぎる、あるいはまだ実現していないということだ」(プレスリリースより)
とつけ加えた。さらに、移動の自由、ラカイン州のキャンプにいる国内避難民の帰宅、住宅、土地、財産の尊重など、ロヒンギャ難民の特定な要件を挙げ、その必要性を訴えている。
受け入れ国にも支援を
ロヒンギャは国連が「民族浄化の教科書の例」と表現する迫害にあい、ミャンマー・ラカイン州から隣国バングラデシュへ逃避。国境近くのバングラデシュの町コックスバザールには数十万人のロヒンギャが逃げ込み、現在も過酷な生活を強いられている。グランディ高等弁務官は同日、国連機関と協力しながらロヒンギャ難民を受け入れているバングラデシュに対する国際支援の必要性も強調。
特に、モンスーンによる洪水を軽減するための公共インフラ支援や持続可能なエネルギー環境の修復、基本的な生活へのアクセスが必要なことを訴え、国連加盟国に対して難民支援に必要な8億7,700万ドルを要請した。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
国連
https://www.un.org/
国連のプレスリリース
https://news.un.org/
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