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2020-03-13 19:00

政治

国連特別報告者、ミャンマーの「民主主義が後退している」と警告

国連
国際社会の監視だけでは不十分
ミャンマーの人権状況に関する国連特別報告者である李亮喜(Yanghee Lee)氏は、6年の任期の最後に人権理事会に最終報告書を提出した後、ジュネーブで記者会見を開き、ミャンマーの文民政府が民主化を促進するためにしたことは、わずかに過ぎなかったとの懸念を表明した。

李特別報告者は、ミャンマー国内で日々繰り返される戦闘や広範囲にわたるインターネット制限などを例に挙げ、
「民主化への移行が遠ざかっている」(プレスリリースより)
と述べている。

国際社会の参加を呼びかけ
李特別報告者は、イスラム系少数民族ロヒンギャへの迫害に関して、
「国際社会がそこで起こっている重大な虐待を単に監視するだけではもはや不十分だ」(プレスリリースより)
と述べた上で、
「ジェノサイド条約の締約国である他の人たちに参加することを勧める」(プレスリリースより)
と国際社会に呼びかた。

ミャンマーは2019年11月、イスラム協力機構(OIC)の代表としてガンビアによりロヒンギャへの迫害に関する問題で国際司法裁判所(International Court of Justice:ICJ)に提訴されている。

また、IOCに加え、オランダ、カナダ、モルディブを含む他の国々も懸念を表明。

アウンサンスーチー国家顧問は、同年12月10日にICJに出廷したが、ミャンマーの事実上のリーダーは国際法廷で棄却を要求した。

文民政府の努力は認める
現在の文民政府が旧軍事政権策定の「古い過酷な法律」を改正あるいは廃止したが、李特別報告者はそのような法律が未だに多数存在することを指摘。しかし、多くの課題にもかかわらず、ミャンマーの文民政府が努力してきたことは認めている。

また、ミャンマーの「報道の自由」にも言及し、国際通信社を含むジャーナリストに対する新しい制限も非難。さらに、隣国バングラデシュへ逃避しているロヒンギャの帰還を最優先すべきとの見解を示した。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国連
https://www.un.org/

国連のプレスリリース
https://news.un.org/

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