• TOP
  • >
  • 社会
  • >
  • 29のNGO団体が共同声明、ミャンマー政府へインターネット制限の解除要求
2020-02-17 19:30

社会

29のNGO団体が共同声明、ミャンマー政府へインターネット制限の解除要求

共同声明
電気通信法第77条の廃止も要求
ヒューマン・ライツ・ウォッチやアムネスティ・インターナショナルなどを含む29のNGO団体は2月13日、ミャンマー政府に対して同国ラカイン州の8つの郡区とチン州の1つの郡区で行っているインターネット制限を直ちに解除するよう要求する共同声明を発表した。

共同声明では、インターネット制限の正当性と制限に至るプロセスに関連するすべての情報を公表するよう要請している。

ミャンマー政府は2019年6月21日、初めてラカイン州とチン州の一部でモバイルインターネット制限を行い、9月1日に5つの郡区の制限を解除。

しかし、同国の電気通信プロバイダーは2月3日、ミャンマー運輸通信省から「セキュリティ要件と公共の利益」を理由に、再び同5郡区のインターネット制限を命じられたことを明らかにした。

共同声明では、電気通信事業者に電気通信サービスの停止を指示するなど、運輸通信省に過度に広範な権限を与える電気通信法第77条の廃止も求めている。

紛争地域の人道的影響を著しく悪化させる制限
モバイルインターネット制限が課されているのは、国軍と反政府勢力であるアラカン軍が紛争を続けるエリアだ。このような制限は、紛争地域の民間人、人道援助活動者、および人権監視団体の仕事を妨害することになる。

共同声明では、1月に国際司法裁判所が下したラカイン州のロヒンギャを虐殺行為から保護するための「保全措置」とはかけ離れていることに言及。

また、ミャンマーの人権状況に関する国連特別報告者の李亮喜(Yanghee Lee)氏の言葉を引用し、
「ミャンマー当局によって課された制限が紛争の人道的影響を著しく悪化させている」(プレスリリースより)
と述べている。

なお、4つの郡区で続く8ヶ月間の制限は、政府が課したインターネット制限の世界最長だという。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

Lift Internet Restrictions in Rakhine and Chin States(共同声明)
https://www.hrw.org/

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • twitter
  • facebook