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2019-12-13 12:00

政治

スーチー氏がICJで反論「ジェノサイドの主張は誤解を招く」

アウンサンスーチー
不完全で誤解を招く描写
ミャンマーの事実上のリーダーであるアウンサンスーチー国家顧問は12月11日、同国のイスラム系少数民族ロヒンギャに対するジェノサイド(大量虐殺)の提訴に関し、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)で「不完全で誤解を招く」と反論した上で、同案件はICJで審議されるべきではないという見解を示した。

これは、アフリカの小さな国ガンビアがICJに申し立てた“ロヒンギャの破壊を意図した集団虐殺行為”に対する反論で、スーチー国家顧問は
「ガンビアはミャンマーのラカイン州の実情について、不完全で誤解を招く描写をした」(REUTERSより)
と述べている。

また、2017年8月に開始されたラカイン州西部での軍事主導のクリアランスオペレーションは、反政府勢力であるアラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)によって多数の警察署が襲撃されたために行った“テロ対策”だと主張。

さらに、軍主導のオペレーションに関して、大量虐殺の意図が唯一の仮説であるはずがないという見解を示した。

証言と矛盾
セーブ・ザ・チルドレンの人道主義擁護部長はスーチー国家顧問の主張を受け、
「彼女の発言は国連によって集められたすべての証拠、あるいは我々自身が無数の生存者から聞いた証言と矛盾する」(REUTERSより)
と述べている。

報道によると、スーチー国家顧問の主張をテレビで見ていた一部の難民は、
「ウソつき、ウソつき、恥を知れ!」(ABCより)
と叫んだという。

一方、ヤンゴンでは支援者がデモを行うなどスーチー国家顧問の人気はいまだ高く、支援者は今回のスーチー国家顧問の主張を褒め称えている。

(画像はABCより)


外部リンク

Suu Kyi tells U.N.'s top court charge of Rohingya genocide is 'misleading'
https://www.reuters.com/

Myanmar leader Aung San Suu Kyi says genocide case brought against Myanmar 'misleading'
https://www.abc.net.au/

Nobel Peace Prize winner Aung San Suu Kyi says genocide claims are 'misleading'
https://edition.cnn.com/

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