2020-09-04 11:00
政治
オランダ政府、カナダ政府とともにICJのロヒンギャ問題に介入表明

ガンビアが提訴したロヒンギャ問題
オランダ政府は9月2日、ガンビアがミャンマーに対して提訴した国際司法裁判所(ICJ)のロヒンギャ問題に、カナダ政府ともに介入する意思があることを共同声明で明らかにした。これは西アフリカの小国ガンビアが57ヵ国のイスラム協力機構(Organization of Islamic Cooperation)を代表してイスラム系少数民族ロヒンギャに対するジェノサイド(大量虐殺)に関して提訴したものだ。
ガンビアの提訴はミャンマーでのロヒンギャ差別と迫害を示しており、ミャンマー治安部隊がロヒンギャを標的とした組織的な残虐行為を犯すための条件を作り出していると主張。
また、ロヒンギャに対する大量虐殺、性的暴力、拷問、強制退去、および食料と避難所へのアクセスの拒否が組織的かつ広範囲にわたり行われているという。
そのためミャンマーでは2016年以降、85万人以上のロヒンギャが隣国バングラデシュに逃避を強いられている。
締結国へ支援を呼びかけ
ジェノサイド条約はジェノサイドを防止し、責任を負うという厳粛な誓約を具体化したもので、両政府はガンビアがミャンマーで行われている残虐行為を終わらせるためにICJに提訴したことは称賛に値するとの見解を示した。その上で、
「すべての人類が懸念するこれらの取り組みをサポートすることが、我々の義務だと考えている」(プレスリリースより)
と述べるとともに、ジェノサイド条約の締結国へ支援を呼びかけている。また、介入の一環として両政府は、発生が予想される複雑な法的問題を支援し、レイプを含む性的およびジェンダーに基づく暴力に関連する犯罪に特別な注意を払うという。
(画像はオランダ政府HPより)
外部リンク
オランダ政府
https://www.government.nl/
オランダ政府の共同声明
https://www.government.nl/
カナダ政府
https://www.canada.ca/
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