2020-07-15 11:00
社会
ミャンマー政府、IFCとオフグリッドソーラー製品を調達する交付金協定を締結

グリッド電力へのアクセスができない遠隔農村部を支援
ミャンマー政府は、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)と、ミャンマー農村部の45万人以上が初めてクリーンエネルギーへアクセスすることを実現する交付金協定を締結した。オフグリッドソーラー助成金契約を基にした、345万ドル相当の資金調達契約は、Global Partnership for Results Based Approaches(GPRBA)およびEnergy Sector Management Assistance Program (ESMAP)によって共同出資されている。
この革新的なパイロットは、Lighting Global認定の高品質ソーラー製品のための商業市場を開発することに役立ち、ミャンマーの遠隔農村部におけるオフグリッド照明市場の持続可能な成長をサポートする。
ミャンマーの人口の半分は、グリッド電力へのアクセスができていない。多くの人々が住む農村部では、3分の2以上の世帯が、電力需要を満たすのに、ろうそく、灯油、低品質のバッテリー、ディーゼル発電機を使用している。
助成金により、ミャンマー農村部において、高品質照明製品に関する、企業から小売業者、ひいては消費者へのサプライチェーンをさらに発展させることが可能となる。
世界銀行、ミャンマー・カンボジア・ラオス担当のディレクターであるMariam Sherman氏は、次のように述べた。
「オフグリッドソーラー技術によるエネルギーアクセスは、農村部の人々の暮らしや生活状態を改善するために重要な役割を果たす。新しい助成金は、農村部の家庭に社会経済的利益をもたらすだけでなく、手頃な価格で高品質のソーラー製品を提供し、遠隔農村部のサプライチェーンを拡大することを通して雇用を創成することにより、ソーシャルインクルージョンにも貢献する。」(プレスリリースより引用)
サプライチェーンを発展させ雇用や収入を拡大
IFCは、Lighting Myanmarプログラムの下で、オフグリッドソーラーエネルギーサービスのための商業市場創設を支援し、約90,000の品質検証済みソーラー製品の資金調達と販売を加速させた。IFC、ミャンマーおよびタイ担当カントリーマネージャーであるJane Xu氏は、次のように説明する。
「これは、新型コロナウィルスの影響を受けているミャンマーの人々と企業を支援するためのタイムリーは支援である。企業は、特に遠隔農村部にいる、これらを必要としている人々に、クリーンエネルギーを提供することが可能となり、また、小売業者と地元の販売拠点、さらに、手頃な価格のクリーンな照明へのアクセスを必要としている人々に雇用と収入をもたらす機会を創成する。」(プレスリリースより引用)
この助成金により、ミャンマーで開発されている従量課金制のメカニズムにより、貧困層は、エンドユーザー向けファイナンスと販売後サービスにもアクセスすることが可能となる。
国家電化プロジェクトに貢献
IFCはまた、人々のニーズと、エネルギーアクセスに対する支払い意欲、製品の品質保証に関する市場リサーチ、および、金融へのアクセスとビジネスへのサポートを介して、ミャンマーの民間部門を助けるための支援を提供してきた。オフグリッドソーラー開発のためのビジネスモデルを、新しい民間部門に示すことを目的とした、結果ベースの資金調達(RBF)は、4億ドルのIDAクレジットとなる、世界銀行が資金を提供する国家電化プロジェクトを補完する。
これは、グリッド、民間部門主導のミニグリッド開発、世帯、公共機関、公共調達による街頭照明向けのオフグリッドソーラーソリューションを通じて、ミャンマーの200万人以上の人々に電力を提供している。
オフグリッドソーラーソリューションを開発するための民間部門とのパートナーシップは、国家電化プロジェクトで規定された、2030年までのミャンマー政府の普遍的なエネルギーアクセス目標を達成するために重要な役割を果たす。
(画像はWorld Bankより)
外部リンク
World Bank Press Releases
https://www.worldbank.org/
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