2018-04-19 19:15
社会
ロヒンギャ未亡人の叫び、残された家族は今:UNHCR

ロヒンギャ難民の約16%がシングルマザー
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は4月17日、バングラデシュへ逃避しているイスラム系少数民族「ロヒンギャ」の未亡人が食糧、避難所、次世代の福祉などへの懸念に苦しんでいることを報告した。ミャンマーとの国境近くにあるバングラデシュの避難所では、昨年8月以降、68万7,000人以上のロヒンギャ難民が暮らしている。
UNHCRによると、バングラデシュで暮らすロヒンギャ難民の約16%が未亡人などのシングルマザーだという。
バングラデシュ政府、UNHCRおよびその他のパートナーは、より安全な避難所、保健医療、カウンセリング、女性や子どもに優しい空間の提供など、様々な援助を行っている。
ケース1:最大の課題は食糧
下水道の近くにあるプラスチックの屋根付き小屋では、ロヒンギャ難民の未亡人Sufia Khatun氏が家族を守るため、できることを全て行っているという。彼女の夫は昨年8月下旬、ミャンマーの村で発生した火災や騒動を調べるために出かけて行き、山刀のマチェテで殺害された。現在、妻のSufia Khatun氏は避難所で、20歳以下の5人の子どもと孫の面倒を見ている。
彼女は息子を膝の上に抱えて小屋の床に座り、
「最大の課題は食糧だ。毎月もらえる食糧だけでは不十分で、隣人から10キロの米を借りなければならない」(プレスリリースより)
と苦悩を明らかにした。ケース2:雨風に弱い小屋の強化
6が月前に夫を殺害された未亡人Khatemunnesa氏は、8人の子どもを抱えながら、竹とプラスチックシートで作られた小屋で暮らしている。彼女は、
「避難所の強化は生前、夫が行っていたが、モンスーンが来るため、今は自分でやる必要がある」(プレスリリースより)
と述べ、雨風に弱い小屋の強化に頭を悩ませていた。ケース3:10代の娘だけで外に出せない
Rehena Begum氏は料理のために薪を必要としているが、燃料を集めるために彼女の10代の娘を低木の茂みに行かせることを恐れているという。彼女は、
「娘たちはすでにミャンマーの暴力に恐怖を感じている」(プレスリリース)
と述べ、強姦や性的暴行をほのめかした。フランスで3番目に大きな都市リヨンよりも人口の多い広大な難民キャンプ。そこには様々な問題を抱える人々が暮らしている。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
UNHCR
http://www.unhcr.org/
UNHCRのプレスリリース
http://www.unhcr.org/news/
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