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2019-01-14 01:00

社会

【国連報告】ミャンマーのアヘン栽培が1年間で10%減少

アヘン栽培
すべての地域で減少
不正薬物と越境組織犯罪に対応する国連薬物犯罪事務所(United Nations Office on Drugs and Crime:UNODC)は1月11日、「ミャンマーのアヘン調査2018(Myanmar Opium Survey 2018)」を発表し、同国におけるアヘン栽培が1年間で10%減少したことを明らかにした。

報告書によると、2017年に4万1,000ヘクタールあったアヘン栽培面積が、2018年には3万7,300ヘクタールに縮小されたという。

また、アヘン栽培地の減少は実質的にすべての地域で見られ、シャン州南部で17%、カチン州で15%、シャン州東部で8%、シャン州北部で7%であった。

2018年のアヘンの平均生産量は1ヘクタール当たり14キログラムで、アヘンの総生産量は550トンから520トンに減少。その量は国内および地域のドラッグ市場のヘロイン約53トンに相当するという。

持続可能な代替開発イニシアチブと地域協力の重要性を強調
この報告書ではミャンマーにおける紛争とアヘンの関係が再確認されており、シャン州とカチン州の不安定な地域で最も栽培されていることが示された。

UNODCによると、ミャンマーの貧困とアヘン栽培は密接に関連し、貧困層が多い地域でより優れた安全かつ持続可能な経済的代替策が必要だという。

UNODCの事務局所長である加藤美和氏は、持続可能な代替開発イニシアチブと地域協力の重要性を強調した上で、
「ミャンマーでは特に大規模な代替開発プログラムを実施しているシャン州南部で重要な措置を講じた。短期および中期的な支援を維持することは重要である」(プレスリリースより)
と述べている。

なお、アヘン栽培の減少は、東アジアや東南アジアの市場でアヘンから合成薬物、特にメタンフェタミンにシフトしたことが要因の1つと考えられている。

(画像はUNODCより)


外部リンク

UNODC
http://www.unodc.org/

UNODCのプレスリリース
http://www.unodc.org/unodc/en/

Myanmar Opium Survey 2018
http://www.unodc.org/documents/

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