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2019-01-13 09:00

社会

ミャンマー裁判所、国家機密法違反のロイター記者の控訴棄却

ロイター記者
一審判決を支持
ミャンマー裁判所は1月11日、国家機密法違反の罪で禁錮7年の判決を受けたロイター通信のミャンマー人記者2人の控訴を棄却した。

ロイター通信のワ・ロン(Wa Lone)記者とチョー・ソウ・ウー(Kyaw Soe Oo)記者の2人は2018年9月、機密文書を保持していたとして実刑判決を宣告されている。

ミャンマー高等裁判所は、ロイター記者側が無実であることを示す十分な証拠を提供していないとして控訴を棄却。Aung Naing裁判官は、
「これは適切な処罰だった」(REUTERより)
と述べ、一審判決を支持した。

同ロイター記者はラカイン州で治安部隊によるイスラム系少数民族ロヒンギャ10人の殺害に関して取材をしていた昨年12月、警察官と面会した直後に逮捕されている。

表現の自由と法の支配について疑問
ロイター記者の逮捕以来、ミャンマーは人権団体をはじめとする国際社会から批判を受けている。

今回の控訴棄却に関して米国は即時に裁判所の決定に失望を示し、表現の自由とミャンマーにおける法の支配について疑問を投げかけたという。

また、ロイター通信のステファン・J・アドラー(Stephen J. Adler)編集長も、
「今日の判決でもワ・ロンとチョー・ソウ・ウーはまた不当な扱いを受けた。彼らは権力を握る者たちが真実を封じ込めるために投獄されている」(REUTERより)
と声明で不当性に言及した。

ミャンマーの事実上のリーダーであるアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)国家顧問は昨年、
「表現の自由とは全く関係ない」(CNNより)
とロイター記者の投獄を擁護する発言をしており、国際社会の不信や失望はスーチー氏へも向けられている。

なお、弁護側は高等裁判所の決定を不服とし、最高裁判所へ上訴することができる。

(画像はBBCより)


外部リンク

Myanmar court rejects appeal by jailed Reuters reporters
https://www.reuters.com/

Reuters reporters jailed in Myanmar lose appeal
https://edition.cnn.com/

Myanmar rejects Reuters journalists' appeals
https://www.bbc.com/

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