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2019-01-04 12:00

社会

ミャンマー・ラカイン州、戦闘と地雷爆発の新年

ラカイン州
村人約200人が避難
ロヒンギャ迫害を巡り問題となっているミャンマー西部のラカイン州で2019年1月1日、国境警察と少数民族武装勢力との間で戦闘が勃発。また、同日に同州の首相が遠隔操作の地雷攻撃を受けた。

ミャンマー国営メディアであるグローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマー(Global New Light of Myanmar)によると、ラカイン州Buthidaung地区Saytaung近くで国境警備隊が、小型武器および重火器で武装した正体不明の約30人の男性に攻撃され、警察官1人が負傷したという。

また、この攻撃により、村人約200人が避難を余儀なくされた。

ミャンマーで活動する少数民族武装勢力の1つであるアラカン軍(Arakan Army:AA)のスポークスマンは、
「国軍が重火器で村を攻撃した後、AAの兵士がButhidaungとKyauktawの両方の町で敵対行為をした」(Radio Free Asiaより)
と語っている。

元旦に始まった戦闘は、2日の時点でもまだ続いているという。

AAは地雷攻撃を否定
戦闘で新年が幕開けされたラカイン州では、同日夜、同州首相が乗車する車がムラウク・ユー(Mrauk-U)郊外のヤンゴン-シットウェ道路(Yangon-Sittway road)で遠隔操作の地雷により攻撃を受けた。

この地雷爆発で負傷者は出なかったが、車のフロントガラスと別の車のサイドガラスパネルが破砕されたという。

地元警察はAAによる攻撃として非難しているが、AAのスポークスマンは
「我々が地雷爆発を国軍に関連する組織が行ったと仮定する理由は、首相の日程を知っていたのは当局と治安部隊だけだったからだ」(Radio Free Asiaより)
と犯行を否定している。

ミャンマー国軍は2018年12月21日、和平交渉を進めるために4月30日までの停戦を宣言しているが、ラカイン州は一時停止から除外されていた。

新年早々に戦闘と地雷爆発が起き、ミャンマー・ラカイン州では先行きが危うい年明けになったといえよう。

(画像はRadio Free Asiaより)


外部リンク

Myanmar says police attacked as western fighting displaces thousands
https://www.reuters.com/

New Year Opens With Fighting, Attack on Top Official in Myanmar’s Rakhine State
https://www.rfa.org/

Myanmar says two attacks carried out in Rakhine state on same day
http://www.news4europe.eu/

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