2019-01-07 11:00
社会
UNHCR、ロヒンギャ返還のインドに説明を求める

個人へのアクセス要求に回答なし
国連難民高等弁務官事務所(United Nations High Commissioner for Refugees:UNHCR)は1月4日、亡命を希望していたミャンマー・ラカイン州出身のイスラム系少数民族ロヒンギャの家族を3日にインドから帰還させたことに関して懸念を表明するとともに、インドに対して説明を求めた。3日に帰還したロヒンギャ家族はインドへ不法入国した2013年に拘束され、その後、同国北東部のアッサム(Assam)にある刑務所に投獄されていた。
UNHCRによると、繰り返しの要請にもかかわらず、ロヒンギャ家族の帰還決定の自発性を査定するための個人へのアクセス要求について、インド当局から回答を受け取っていないという。
インドがロヒンギャをミャンマー・ラカイン州に返還したのは2018年10月以来2回目となる。
UNHCRがロヒンギャのラカイン州帰還を懸念するのは、同州の状況が帰還に適していないからだ。
ロヒンギャ帰還の自発性を重視
UNHCRによると、インドのアッサムには推定1万8,000人のロヒンギャ難民と亡命希望者が暮らしているという。UNHCRは引き続きインド当局に対してアクセス要求をするとともに、帰還の説明も求めていく。
国連機関はかねてよりロヒンギャ帰還の自発性を重視しているため、インドによる返還の性質が自発的であるかを懸念している。
一方、ラカイン州では新年早々、戦闘や警察署襲撃、地雷爆発などが起きており、安全上の懸念を拭いきれないのが現状だ。
(画像はUNHCRより)
外部リンク
UNHCR
https://www.unhcr.org/
UNHCRのプレスリリース
https://www.unhcr.org/news/
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