2018-12-27 00:00
社会
ミャンマーで実刑判決のロイター記者、控訴審で弁護士が釈放要求

弁護士「彼らは無実である」
2017年12月に国家機密法違反で逮捕され、禁錮7年の判決を受けたロイター通信のミャンマー人記者の控訴審が12月24日、ミャンマーの裁判所で開かれ、弁護側は釈放を要求した。実刑判決を受けたのはロイター通信のワ・ロン(Wa Lone)記者とチョー・ソウ・ウー(Kyaw Soe Oo)記者の2人で、当初より無実を訴えているが2018年9月に機密文書を保持していたとして実刑判決を宣告されている。
この判決を不服としたロイター記者側は11月、検察による証拠の欠如を理由に上級裁判所に控訴。ようやく控訴審が実現した。
記者の弁護士であるL.Khun Ring Pan氏は、
「私が提出した訴訟ファイルと参考文献などの証拠によると、彼らは無実である」(REUTERより)
と述べた上で、裁判官に下級裁判所の判決を覆して記者を釈放するよう求めたという。事件の経緯
ロイター通信の記者2人は、ラカイン州で治安部隊によるイスラム系少数民族ロヒンギャ10人の殺害に関して取材をしていた昨年12月、警察に呼び出されて文書を渡された後、国家機密法違反で逮捕された。逮捕後、軍は兵士がロヒンギャ男性の殺害に関与したことを認めたが、記者が釈放されることはなかった。
また、検察側の証人として出廷した警察官は「逮捕は罠だった」と証言。しかし、同警察官は罪を問われ逮捕された。
殺害事件の取材を止めさせるために警察が仕掛けた罠という主張は聞き入れられるのか、今後に注目が集まる。
なお、事件当初より「報道の自由」への懸念が高まり、国際社会からミャンマーへの批判が続いている。
(画像はTIMEより)
外部リンク
Myanmar court hears arguments in appeal case of jailed Reuters reporters
https://www.reuters.com/
Myanmar Reuters journalists appeal seven-year sentence
https://www.channelnewsasia.com/
Myanmar Court Hears Appeal of Convicted Reuters Journalists
http://time.com/
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