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2018-10-05 20:00

社会

【調査報告】中国によるミャンマーからの象牙密輸が“急成長”

象牙密輸
3年間で63%増加した象牙商品
象の研究を専門とするセーブ・ザ・エレファンツ(Save The Elephants:STE)は10月2日、「中国によるミャンマーの象牙違法取引成長(Myanmar’s Growing Illegal Ivory Trade with China)」という調査報告を発表。象牙の密輸が“急成長”していることを明らかにした。

STEによると、中国雲南省との国境付近にあるミャンマー・シャン州の町モンラー(Mong La)で販売される象牙商品は3年間で63%も増加し、その量はミャンマー国内で見られる象牙の3分の1以上を占めているという。

報告書では、中国人の訪問者がモンラーの町からどのように象牙を密輸するのかを明らかにしている。

また、当局は中国の需要を満たすために、象牙および絶滅の恐れのある野生生物の製品や象牙密輸業者を抑止することはないという。

中国人の店舗が大量生産
研究者はモンラー、マンダレー、ヤンゴン、タチレク、バガンの51店舗で1万4,846の象牙製品を発見。

モンラーではほぼすべてが象牙販売に特化した中国人の店舗で、5,279の象牙製品が展示されていた。この数字は2013-2014年に実施された調査より63%も増加しているという。

ミャンマーでは約10人の象牙彫刻家がマンダレーで活動しており、電動ドリルを使用することはあるものの、ほとんどが手彫りである。

一方、モンラーには中国の職人がコンピュータ駆動の機械で装飾的な象牙製品を大量生産する店舗もあり、これらの製品はミャンマーの伝統的な象牙の彫刻より需要が高く、中国のバイヤーから人気が高いという。

また、簡単に密輸が可能な小さな象牙製品の価格は、大幅に上昇している。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

セーブ・ザ・エレファンツ
http://www.savetheelephants.org/

セーブ・ザ・エレファンツのプレスリリース
http://www.savetheelephants.org/press-media/

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