• TOP
  • >
  • 社会
  • >
  • ラカイン州での危機から1年 ロヒンギャ難民の苦境は今なお続く
2018-08-27 04:30

社会

ラカイン州での危機から1年 ロヒンギャ難民の苦境は今なお続く

ロヒンギャ難民
暴力から逃れた難民 コックスバザールだけでも91万人以上
医療・人道援助を行っている国際NGOである国境なき医師団(MSF)が、ミャンマー・ラカイン州での危機から1年が経過しても、ロヒンギャ難民の苦境は今なお続いていると、その状況を8月23日に伝えた。

昨年8月25日のラカイン州での危機から、ロヒンギャ難民がバングラデシュに逃れた。それ以前からいた難民の数を合わせると、コックスバザールだけでも91万9,000人以上に上る。

MSFは、ミャンマーで国籍をはく奪されたロヒンギャ難民は、今も周辺の受け入れ国に公的・法的な身分を認められておらず、バングラデシュなどの難民キャンプに押し込められている状況にあると指摘している。

病気や自然災害の危険にさらされる 支援金も目標額に及ばず
また、サイクロンやモンスーンによって、病気の発症及び、自然災害の発生の危険性が高まっている。不衛生な環境で、下痢症などを訴える人が増えたほか、悪天候により、周辺や居住地での洪水や水浸しといった被害も確認された。

バングラデシュに人道支援を行うため、国連が主導して資金も集めているが、目標額の31.7%しか確保できていない現状だ。性暴力や人権侵害、人種差別などの性別及びジェンダーに基づく暴力(SGBV)などに対するケアなども、しっかりと行えておらず、MSFは、長期化することが予想される状況であり、持続的な解決策を講じる必要があると指摘している。

(画像はプレスリリースより)
(C)Dalia Mahdawi/MSF


外部リンク

国境なき医師団 プレスリリース
http://www.msf.or.jp/

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • twitter
  • facebook