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2019-04-07 13:30

経済

IFC、ミャンマー企業のコーポレートガバナンスについての報告書を発表

IFC
迅速な改善が必要
世界銀行グループの国際金融公社(以下、IFC)は、ミャンマー証券取引委員会とヤンゴン証券取引所、ミャンマー投資企業管理局(DICA)と共同で発表したミャンマーのコーポレートガバナンススコアカード2018について報告した。

東南アジア諸国連合(以下、ASEAN)のコーポレートガバナンススコアカードに基づいた企業評価の報告書では、ミャンマー企業のスコアは、ASEAN平均の69%に比べて30%であった。また、ミャンマー企業の中には平均を大きく上回った活動をしている企業や、公開会社と非公開会社よりも優良な企業があることも示されている。

報告書では、この評価がミャンマーの新会社法が施行される前に行われたことを考慮しながら、企業は、株主と利害関係者の権利や、企業情報開示の改善、透明性、ガバナンス構造、会社の意思決定に向けた取締役会の説明責任と取締役会の構成を含む重要分野に焦点を置くべきであると勧告している。

ミャンマー証券取引委員会のMaung Maung Win委員長は、次のように述べた。
「優れたコープレートガバナンスは、あらゆる組織の持続可能な発展のために不可欠な要素である。ミャンマーの企業にとって、事業の拡大、世界的なパートナーとの関係を強化すること、円滑な事業継承計画を開発することに取り組む場合も、コーポレートガバナンスの実践を改善させることが重要である。」(プレスリリースより引用)

報告書は、ミャンマーの経済を後押ししながら、他のASEAN市場とのギャップを埋めるために、企業が改善できる方法についての提言も示している。それは、政府と民間部門、市民社会組織間の緊密な協力を必要とする長期的な活動と、迅速な改善のための領域を特定する。

ミャンマー企業は、すでにコーポレートガバナンスを改善するための対応を開始しており、Myanmar Institute of Directors(MIoD)とDICAは、シンガポール・マネージメント大学と共同で、国内初の取締役認定プログラムを開催した。

イギリスやIFCが支援
イギリス国際開発省(DFID)の民間セクター開発担当責任者であるJenni Hall氏は、次のように述べた。
「この報告書は、我々が現在、有利で予測可能、かつ投資しやすい状況を作り出すことに向けたステップを開始していることを示している。報告書は、これらの分野でパフォーマンスを向上させるための実用的なソリューションを提供しており、また、UK Aidは、この分野におけるIFCの作業を支援している。」(プレスリリースより引用)

また、IFCの地域マネージャーは、ミャンマー企業が成長と拡大のために外部資金を利用できるように、コーポレートガバナンスを改善する機会と可能性を明確に示したこの報告書で、企業がこの機会を捉え、コーポレートガバナンスの実践を強化することができれば、ミャンマーや地域市場において、より収益性が高く、オープンで競争力を持つというメリットを享受する、との見解を示した。

(画像はThe International Finance Corporationより)


外部リンク

The International Finance Corporation
https://ifcextapps.ifc.org/

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